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*&ruby(えーじーえむはちじゅうよん){【AGM-84】}; [#z71e7785]
AGM-84 &ruby(ハープーン){Harpoon};~
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[[RGM-84]]や[[UGM-84]]といった西側諸国ベストセラーの「ハープーン」シリーズの原型となったアメリカ開発の[[空対艦ミサイル]]。~
そもそも[[戦闘機]]や[[爆撃機]]から発射されるため初速は十分にあるので、[[RGM-84]]や[[UGM-84]]についているブースターは無い。~
また細い[[キャニスター]]や[[魚雷発射管]]に入れる必要もなく、ただ[[ハードポイント]]に取り付けるだけなので主翼とフィンも最初から展開されている。~
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飛翔パターンは大別して2つあり、一つは従来のミサイルと同じく、目標に向かい突入するパターン。これは迎撃されやすい反面高速で飛行でき、射程距離も伸びる利点がある。~
もう一つは[[シースキミング]]で突入するパターンで、レーダーによる被発見率を低下させ、迎撃されにくい利点を持つが、射程が著しく短くなる欠点がある。~
誘導方式は他のハープーンと同じく中間誘導は[[慣性誘導>慣性航法装置]]、[[終端誘導]]は[[アクティブレーダー誘導]]で行われる。~
弾頭は、爆速9000m/秒+を誇るオクトーゲン(HMX)を装備。~
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また、その長射程を活かした派生型として、[[空対地ミサイル]]型の[[SLAM]]シリーズが存在する。~
また、その長射程を活かした派生型として、[[空対地ミサイル]]型の[[SLAM]](Standoff Land Attack Missile)シリーズが存在する。~
これは[[AGM-137TSSAM>AGM-137]]の開発が遅れたために、既存の部品を組み合わせることでスタンドオフ攻撃が可能な[[ミサイル]]を急遽開発することになったという経緯がある。~
AGM-84E SLAMは、ハープーンの弾体に[[中間誘導]]用として[[AGM-62]]の[[GPS>全地球測位装置]]や[[データリンク]]機器を追加し、[[終端誘導]]を[[AGM-65F>AGM-65]]と同じ[[赤外線画像誘導>赤外線誘導]]に置き換えたもの。~
AGM-84H SLAM-ER(Extended Range)は、[[AGM-137]]の開発が中止されたためより本格的になり、上記に[[BGM-109]]の[[主翼]]を追加して射程を延長し、誘導装置を改善するなどの改良を施したもの。~
さらにAGM-84K SLAM-ER ATA(Automatic Target Acquisition)では、[[シーカー]]に画像の自動照合機能を追加し、[[パイロット]]の負担を軽減した。~
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**スペックデータ [#obdfc772]
-AGM-84D~
全長:3.79m~
直径:34.29cm~
重量:515.25kg~
翼幅:91.44cm~
推進方式:固体燃料[[ロケットモーター>ロケットエンジン]]+[[ターボジェット]][[エンジン]]~
機関:テレダイン製 J402-CA-400 ターボジェットエンジン(推力2,935N、サテスナー部)~
A/B44G-2 又は A/B44G-3固体燃料ロケットモーター(RGM-84, UGM-84)(推力53kN、ブースター部)~
燃焼時間:2.9s~
速度:遷音速(約970km/h)~
弾頭:HE 貫通/爆風弾頭(224kg)~
射程:約124 km以上~
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-AGM-84E SLAM~
全長:4.45m~
直径:34cm~
重量:620kg~
翼幅:91cm~
誘導方式:画像赤外線+[[データリンク]] 慣性誘導+GPS~
射程:約95km~
弾頭:[[HE>榴弾]] 爆風貫通効果弾頭(221.6kg)~
推進方式:ターボジェット~
エンジン:Teledyne CAE J402ターボジェットエンジン~
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-AGM-84H SLAM-ER~
全長:4.35m~
直径:34cm~
重量:635kg~
翼幅:2.18m~
誘導方式:[[GPS>全地球測位装置]]付[[INS>慣性航法装置]]、[[データリンク]]付赤外線シーカー([[終末誘導]])
射程:250km以上~
弾頭:WDU-40/B 爆風破片弾頭(360kg)~
推進方式:ターボジェット~
エンジン:Teledyne CAE J402-CA-400ターボジェットエンジン~
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**バリエーション [#h66fa720]
-A/R/UGM-84 Harpoon block I:基本型。
-A/R/UGM-84C Harpoon block IB:ポップアップモードを搭載しない型。-84A型よりわずかに低い高度で巡航する。 
-A/R/UGM-84D Harpoon block IC:改善された[[ECCM]]や中間[[INS>慣性航法装置]]誘導機能の追加。射程が約220kmに延伸したとの情報もある。
-A/RGM-84F Harpoon block ID:射程220-315kmの射程延伸型。レーダー作動時に標的が捉えられない場合、クローバー形の飛行経路を描いて自動再捜索/再突入を行う機能を持つ。~
1991年に初飛行したが、冷戦が終焉したため1993年に開発が中止された。 
-AGM-84E SLAM:1990年に開発された、AGM-84などがベースの空対地ミサイル。
-AGM-84H SLAM-ER:SLAMの射程延伸型(Expanded Response)
-AGM-84K SLAM-ER ATA:[[シーカー]]に画像の自動照合機能を追加し、[[パイロット]]の負担を軽減した型。
-AGM-84L Harpoon block II:中間誘導に[[GPS>全地球測位装置]]を併用し、誘導精度を高めた型。
-AGM-84L Harpoon block III:L型の[[データリンク]]搭載型で、長射程での誘導や発射後の誘導の自由度を高めている。~
block ICに対するアップグレードキットとして、2011年の初期作戦能力獲得を目指し開発中である。~
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参考リンク:http://strike-eagle.masdf.com/agm84.html

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