【AGM-78】 †
AGM-78 Standard ARM(Anti-Radiation Missile)
RIM-66をベースに開発された、対レーダーミサイル。
前任のAGM-45はAIM-7の弾体を流用したものであり、射程が12km程度しかなかった。
それまでの爆弾などに比べればましではあったものの、発射母機はSAMサイトに対して接近しなければならず、返り討ちに遭う危険性が高かった。
AGM-78は艦対空ミサイルであるRIM-66の弾体を流用しており、航空機搭載ミサイルとしては大型で、それゆえ100km近い射程を誇った。
ベトナム戦争中、F-105GやF-4Gといった搭載力の大きい機体に搭載されて運用されたが、湾岸戦争の頃には小型かつより長射程のAGM-88へと交替した。
関連:マグナム ワイルドウィーゼル
スペックデータ †
全長 | 4.57m |
直径 | 108cm |
翼幅 | 34.3cm |
発射重量 | 621kg |
推進方式 | 固体燃料ロケットモーター |
エンジン | エアロジェット Mk27 Mod4デュアル・スラストロケットモーター(推力534kN) |
最大射程 | 90km |
最高速度 | M2.0 |
弾頭 | HE 爆風破砕(100kg) |
信管? | アクティブ光学近接信管 |
主な搭載機 †
バリエーション †
- AGM-78A-1(STARMMod.0):
初期生産型。
- AGM-78A-2:
SDU-6/B黄リン目標マーカー照明弾装備型。 - AGM-78A-4:
新型記憶回路とシーカーを更新した型。 - ATM-78:
訓練弾。
- AGM-78A-2:
- AGM-78B(STRAM Mod.1):
ブロードバンドシーカーと新型記録回路を搭載した型。
- ATM-78B:
訓練弾。
- ATM-78B:
- AGM-78C:
高信頼性、低コスト重視型。
SDU-29/B黄リン目標マーカー照明弾を搭載。
- ATM-78C:
訓練弾。
- ATM-78C:
- AGM-78D-1:
新型ロケットモーター(Mk69 Mod.0)を装備した型。
- AGM-78D-2:
アクティブ光学信管と新型の爆風破砕弾頭(100kg)を搭載した型。 - ATM-78D:
訓練弾。
- AGM-78D-2:
- RGM-66D:
AGM-78の弾体を用いた艦載型対レーダーミサイル。
RIM-66とAIM-97「シークバット」空対空ミサイルの特徴を持っていた。
- パープルパンチ:
イスラエル向け輸出用廉価版。
内部のシステムは簡略化されており、イスラエル空軍のF-4E「クルナス」への搭載および、地上からの発射も可能なものとなっていた。
地上発射型は「ケーレス」と呼ばれた。