【AGM-45】(えーじーえむよんじゅうご)

AGM-45 Shrike(シュライク)
AIM-7をベースに開発されたアメリカ初の対レーダーミサイル
開発はテキサスインスツルメンツ社。
アメリカではA-4F-105F/GF-4GA-6A-7、イギリスではフォークランド紛争時に一時的に供給され、対レーダーミサイル搭載用に改修されたアブロ・バルカンによって運用された。

従来のSEAD戦術である「アイアンハンド」を一変させた革新的兵器であったが、

  • 有効射程が短いうえミサイルの速度が遅く、SAMと同時に発射された場合には自機が撃墜される」
  • 「途中で敵レーダーの電波発信が止まった際には目標をロストする」
  • シーカーの視野が狭く許容誤差がなかった(±3度以内)」
  • 「破壊力不足でレーダー運搬車両へ損害を与えることが難しかった」

などの欠点があり、後継であるAGM-88にその座を譲った。

関連:AGM-78

スペックデータ

全長3.05m
直径20.3cm
翼幅91cm
発射重量177kg
射程16km(AGM-45A)
40km(AGM-45B)
推進方式固体推進ロケットモーター
エンジンロケットダインMk.39 Mod0 or エアロジェットMk.53 Mod1(AGM-45A)
エアロジェットMk.78 Mod0(AGM-45B)
弾頭HE 破片効果弾頭(66kg)
WAU-8/B・Mk.5 Mod0・Mk.86Mod0(AGM-45A)
WAU-9/B・Mk.5 Mod1・Mk.86 Mod1(AGM-45B)
誘導方式パッシブレーダー誘導
シーカーMk23 Mod0(E/Fバンド)
Mk22 Mod0/1/2(Gバンド)
Mk24 Mod0/1/3/4(広帯域E/Fバンド)
Mk24 Mod2/5(狭帯域E/Fバンド)
Mk24 Mod3(E/Fバンド)
Mk25 Mod 0/1(Gバンド)
Mk36 Mod1(Iバンド)
Mk37 Mod0(E/Fバンド)
Mk49 Mod0(Iバンド)
Mk49 Mod1(Iバンド Gバイアス)
Mk50 Mod0(Eバンド-Iバンド)


派生型

  • AGM-45A:初期生産型。
    • ATM-45A:訓練用イナート弾型。
  • AGM-45B:ロケットモーターや弾頭を改善した型。
    • ATM-45B:訓練用イナート弾型。
  • Kilshon:イスラエルで開発された地上発射型。愛称はヘブライ語で三叉戟(Trident)の意味。
    回転砲塔を取り除いたM51 スーパーシャーマンの車体にAGM-45ランチャーを取り付けた発射機に搭載された。


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