*&ruby(えーえーはち){【AA-8】};
旧ソ連の[[モルニヤ]]社が開発した、[[第3世代短射程空対空ミサイル>空対空ミサイル]]。~
~[[NATOコード]]は、AA-8 &ruby(エイフィッド){Aphid}; ~
[[ロシア軍]]ではR-60と呼ばれている。
AA-8エイフィッドは前作[[AA-2アトール>AA-2]][[短射程空対空ミサイル>空対空ミサイル]]の後継として1960年代後期から開発されたもので、[[ベトナム戦争]]や[[第3次中東戦争]]等での教訓から近接格闘戦を強化する設計で製作された。~
近接格闘戦用のため長い翼弦の三角翼・固定式前翼・可動式制御翼（全て4枚）・ローレロンを追加し機動性（最大8Gで運動中の目標と交戦可能)と安定性を向上。また弾頭には通常の高性能炸薬（破片型）に加え、最大限の破壊力を得るために[[劣化ウラン]]を混入している。~
誘導は[[赤外線誘導]]で初期型は目標後方からの攻撃に限定されるが、中期型は電子光学式信管を装着しており[[オールアスペクト発射能力]]を持っている。
さらに後期型では[[AA-11アーチャー>AA-11]]を技術を応用し[[ヘルメット・マウンテッド・サイト]]使用能力を追加、それにより照準軸から大きく外れた目標とも交戦（[[オフボアサイト]]能力）出来るようになった。~搭載機は[[MiG-21フィッシュベット>MiG-21]]・[[MiG-23フロッガー>MiG-23]]・[[MiG-25フォックスバット>MiG-25]]・[[MiG-27フロッガー>MiG-27]]・[[MiG-29フルクラム>MiG-29]]・[[MiG-31フォックスハウンド>MiG-31]]・[[Su-17フィッターシリーズ>Su-17]]・[[Su-24フェンサー>Su-24]]・[[Su-25フローグフット]]・[[Su-27フランカーシリーズ>Su-27]]・[[YAK-38フォージャー>YAK-38]]・[[Mi-24Vハインド>Mi-24]]等である。
量産は1973年から始まりはじめは[[ソ連空軍>ソ連軍]]と[[ソ連海軍>ソ連軍]]用に優先して配備され、その後はアゼルバイジャン・アフガニスタン・アルジェリア・アンゴラ・イラク・ウクライナ・カザフスタン・北朝鮮・キューバ・クロアチア・グルジア・シリア・スーダン・スロバキア・旧ユーゴスラビア（セルビア）・チェコ・中国・旧東ドイツ・ハンガリー・ブルガリア・ベトナム・ベラルーシ・ポーランド・マレーシア・リビア・ルーマニア等に輸出された。~
ルーマニアとウクライナは独自の改良型を製作しており、ルーマニアのものはA-95と呼ばれている。
