【82式指揮通信車】(はちにいしきしきつうしんしゃ)

第二次世界大戦後の日本で初めて実用化された陸上自衛隊の装輪式APCで、当初から通信機能に特化した車両として開発された。

愛称は「コマンダー」であるが、隊員からは「シキツウ」と呼ばれる事が多い。
また、Command and Communication Vehicleを略してCCVと呼ばれることもある。

1973年から開発が開始され、1983年度から配備が開始、現在までに約230両が師団司令部や普通科連隊本部、特科連隊本部などに配備されており、最終的に合計250両程度の導入が予定されている。
製作は小松製作所が担当している。

車体は圧延防弾鋼板の溶接構造で、エンジンが左側中央部(第1輪と第2輪の間)に配置され、その前後を操縦室と指揮・通信室が挟む形になっている。
武装については、前部操縦室内上面と後部指揮・通信室上面のハッチに銃架が取り付けられており、62式7.62mm機関銃及びブローニングM2が装備可能である。
また、ガンポート?が車体右側面に3基、左側面に2基、後部ドアに1基が備えられており、ある程度、歩兵戦闘車的な使い方もできるようである。

後に本車輌をベースとした87式偵察警戒車と化学防護車が開発された。
また、同じく小松製作所が製造している96式装輪装甲車の開発にも経験が活かされ、開発期間の短縮に繋がった。


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