【67式30型ロケット弾発射機】(ろくななしきさんじゅうがたろけっとだんはっしゃき)

陸上自衛隊で運用されていた自走ロケット弾発射機。
日本で第二次世界大戦後初めて実用化された大型ロケット弾で、制式化当時は陸上自衛隊の装備の中で最も長射程であり、且つ最も弾頭威力の大きい装備であった。

1959年から開発が始まり、1968年6月にロケット弾発射機が67式30型ロケット弾発射機、ロケット弾装填機が67式ロケット弾装填機として制式化され、1968年10月には2種類のロケット弾が68式30型ロケット榴弾、68式ロケット演習弾として制式化された。

発射機および装填機は、日野自動車製の4tトラックをベースにしており、発射機は車体後部にレール式連装発射機を搭載している。
67式30型ロケット弾発射機は油圧シリンダーにより俯仰と限定旋回が可能で、仰角?は6〜56度、旋回角は左右各16度、照準器はM1 155mm榴弾砲?で用いられたパノラマ式照準器を使用している。
なお、射撃時には3基の油圧ジャッキで車体を固定し、5度までの車体傾斜調整が可能となっている。
67式ロケット弾装填機は発射機と同じく日野自動車製4tトラックをベースとしており、ロケット弾6発を搭載する架台とランチャーに搭載するための油圧式クレーンを装備している。

67式30型ロケット弾発射機は48輌が生産され、富士教導団特科教導隊と北部方面隊第1特科団第125特科大隊、第126特科大隊に配備された。
1992年には後継となる88式地対艦誘導弾が開発・配備された事により全車が退役している。

スペックデータ

67式30型ロケット弾発射機
全長8.24m
全高3.55m
全幅2.44m
戦闘重量12t
エンジン日野自動車製DS30直列6気筒水冷ディーゼルエンジン(出力160hp)
最大速度70km/h(路上)
行動距離N/A
装甲非装甲
携行弾数2発
乗員4名
兵装337mm地対地ロケット弾連装発射機×1基
生産台数48輌
製造日野自動車(車体)/日本製鋼所(発射機)


68式30型ロケットりゅう弾
全長4.5m
直径337mm
弾頭重量227kg
発射重量573kg
最大射程28km
推進方式固燃ロケットモーター
弾頭榴弾
誘導方式無誘導方式
製造日産自動車



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