【20mm口径弾】(にじゅうみりこうけいだん)

弾頭直径が20mmの弾薬。航空機関砲に使用される弾薬では最もメジャーな弾種の1つとされる。

実弾の他に訓練弾等、様々な弾種が存在する為航空自衛隊では弾種毎の弾頭に以下のような塗装を施し、判別を容易にしている。

  • 航空自衛隊における弾種及び塗装色
    • 実弾*1(High Explosive Incendiary : HEI)
      山吹色。着弾時に炸裂し、破片効果及び焼夷剤による火災を発生させる。

  • 曳光弾(TRacer : TR)
    ローズマダー色。発射後に内蔵された火薬により発光し、弾道修正などを容易にする。

  • 曳光信号弾(Flash Tracer : FT)
    濃緑色。曳光弾よりも強く発光し、警告射撃等に使用される。

  • 訓練弾(Target Practice : TP)
    サックスブルー色。実弾同様に発射可能であるが、着弾時に炸裂しない。*2

  • 曳光自爆榴弾(High Explosive Incendiary Tracer-Self Destruct : HEIT-SD)
    オリーブドラブ色。発射後一定距離で自爆し、破片効果、焼夷剤による火災を発生させる。
    尚、自爆後に発生する破片を自機や友軍機のエンジンが吸い込む可能性があるため、自衛隊では航空機搭載用ではなくVADS用として調達している。

  • 空包(Blank)
    無塗装。小銃用などの空包と大きさが異なるだけで基本的には同様の構造、効果である。
    形状の問題から航空機には搭載できない*3が、VADSの訓練用に調達されている。

  • 擬製弾(Dummy)
    黒色。発火機能は無く、弾薬搭載等の地上取り扱い訓練に使用される。*4

*1 航空自衛隊内での呼称は「実弾」であるが、厳密には「焼夷榴弾」である。
*2 いわゆる「鉛弾」である。
*3 弾頭部分の形状が実弾と異なりシュートと干渉するため。
*4 航空祭の兵装展示などでは防犯及び安全上の理由で専ら擬製弾が展示される。

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