【霹靂9】(へきれききゅう)

中国人民解放軍が保有・運用する第3世代短射程空対空ミサイル。「霹靂9」の他にも「PL-9」とも呼ばれる。
1986年に開発が始まり、1989年に量産開始。
航空工業部所属の洛陽光電技術開発センターと西安東方機廠が開発を担当している。

誘導方式は全方位の赤外線誘導
また、ヘルメット装着目標指示システムと連動しており、機軸から60度(左右120度)以内の角度にいる目標をロックアップ?できるオフボアサイト能力を有し、前作の霹靂8より能力は上がっている。
前部のフィンは、アメリカ製AIM-9Lサイドワインダー短射程空対空ミサイルに似ているダブルデルタを利用している。

性能面では、AIM-9L/MR-73に匹敵すると見られている。
主に殲撃7殲撃8II殲撃9?に装備される。

派生型としては、4連装ミサイル発射機に搭載したDK-9近距離地対空ミサイルシステム(地空9/PL-9D/霹靂9D)、艦対空ミサイル型のPL-9J(715II型ガン/ミサイルコンプレックス)が存在する。

関連:霹靂8 AIM-9

カタログスペック

全長2.90m
直径15.7cm
翼幅61.6cm
弾頭HE(12kg)
推進方式固体推進ロケットモーター
最大速度M2.1(PL-9)
M3.5(PL-9C)
射程0.5〜22km(PL-9)
0.5〜22km(PL-9C)
G限界35G(PL-9)
40G(PL-9C)
誘導方式全方位赤外線誘導+HMS


派生型

  • PL-9C:
    改良型。
    最大速度がM3.5に向上し、射程を延長、シーカーの改良、デジタル式信号処理能力の付与などの改良が施された。
    射程延長に伴いシーカーの性能も向上しており、ヘッドオン象限での目標探知距離はPL-9の2倍に延伸されている。

  • 艦空9(JK-9/PL-9J):
    艦対空ミサイル型。
    715-II式ガン/ミサイル・コンプレックスに装備された。

  • 地空9(DK-9/PL-9D):
    地対空ミサイル型。
    WZ-551D自走対空ミサイル車両に搭載される。


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