【霹靂5】 †
中国人民解放軍の短射程空対空ミサイル。
1966年に開発が始まったが、以後文化大革命や経済混乱のせいで開発が大幅に遅れ1986年にようやく量産開始された。
本ミサイルは前作の霹靂2のシーカーを改良、さらに射程を長くしたもので完成時には霹靂2よりかなり大型のものとなった。
誘導方式は赤外線誘導とセミアクティブレーダー誘導で、量産時にはどちらも採用され、タイプについても多数のバリエーションがあるが確認されているのは4タイプだけである。
現在でも量産は続けられ、殲撃7や殲撃8などに搭載可能である。
関連:霹靂2
主な搭載機 †
カタログスペック †
形式 | PL-5B | PL-5C | PL-5E |
全長 | 3.128cm | 2.896cm | |
直径 | 12.7cm | ||
翼面 | 65.7cm | ||
発射重量 | 148kg | 83kg | |
弾頭 | HE 爆風破片弾頭(6kg) | ||
推進装置 | 固体推進ロケットモーター | ||
最大速度 | M2.2 | ||
射程 | 1.3km〜16km | 0.5km〜18km | |
G限界 | 21G | 30G | 40G |
誘導方式 | 赤外線誘導 | 赤外線誘導 (オールアスペクト発射能力付き) |
主な種類 †
- PL-5A:
セミアクティブレーダー誘導型。
1982年に試射が行われたが、その後計画中止となった。
- PL-5B:
赤外線誘導型。
1967年に試射が行われたが、様々な理由により配備は1986年からとなった。
- PL-5C:
B型の改良型で主力モデル。
誘導性能と機動性をを向上させた。
- PL-5E:
AIM-9L「サイドワインダー」に似たダブルデルタのカナードを採用した改良型。
最大荷重が30gから40gに向上し、全方位攻撃能力を獲得した。
- PL-5EII:
PL-5Eの改良型。
推進剤を低発煙性のものに変更し、従来の赤外線近接信管をレーザー近接信管に換装している。
また、赤外線シーカーの改良により、オフボアサイト性能とフレアなどの妨害機材に対する抗堪性が向上している。