【霹靂11】(へきれきじゅういち)

中国人民解放軍初の中射程空対空ミサイル
「霹靂11」の他にも「PL-11」とも呼ばれる。
上海機電第二局(現在の上海航天技術研究院)が開発を担当している。

元々中国人民解放軍中射程空対空ミサイル開発は1966年から始まった。
過去に霹靂4霹靂10等の試作中射程空対空ミサイルがあったが、いずれも実用化せず失敗に終わった。

1990年代中期から量産化が開始され、誘導方式はセミアクティブレーダー誘導である。
本ミサイルの開発に当たっては、イタリアのアスピデ中射程AAMを少数輸入し、アスピデや紅旗61の改良などで得られたノウハウを元に開発したと言われている。

公には、2002年の珠海航空ショーに初めて登場し、主な搭載機として殲撃8II殲撃10での運用が可能とされる。

なお、アクティブレーダー誘導型も開発されたが結局中止となった。
しかし、その技術はその後の霹靂12開発の元となったと言う不確定情報がある。

関連:霹靂4 霹靂10 アスピデ

カタログスペック

全長3.89m
直径20.8cm
翼幅68cm
重量220kg
弾頭HE(33kg)
推進方式固体推進ロケットモーター
最大速度M4.0
射程75km
G限界N/A
誘導方式セミアクティブレーダー誘導


主な種類

  • PL-11:
    基本型。
    紅旗61A地対空ミサイルとアスピデAAMの技術を基に開発された。
    • FD-60:
      PL-11の輸出型。

  • PL-11A:
    より大型の弾頭を備える改良型。
    中間誘導は指令方式で、終末段階?のみ発射母機の管制レーダーから誘導を受ける。

  • PL-11B:
    アクティブレーダー誘導型。PL-11-AMRとも呼ばれる。
    AMR-1アクティブレーダーシーカーを搭載している。


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