【擲弾発射器】(てきだんはっしゃき)

Grenade launcher(グレネードランチャー)
擲弾を発射する銃。
口径が20mmを越えるので、日本の慣例では本来「砲」に分類されるべきものだが、サイズ・反動ともに(同口径の機関砲に比べれば)非常に小さく、歩兵が両手で支えて撃てるため、例外的に「銃」に分類される。
手榴弾と同様に多彩な弾頭を撃ち分けられるのが利点で、催涙弾などを打ち込む目的で各国の司法警察?にも採用されている。
関連:M79 M203

小銃擲弾(ライフルグレネード)

小銃に取り付ける単発式の擲弾発射器。
何より軽量安価である事が利点で、歩兵の火力を強化する目的で第一次世界大戦時に開発された。

当初は、銃口に直接擲弾を取り付けて空砲?を撃つ事で装薬に点火、擲弾を撃ち出すものだった*1
しかし、擲弾を取り付けると小銃が使えなくなり突発的な応戦に支障を来す、反動が大きく銃に対する負担が大きいなどのデメリットが大きい。
このため、厳密な意味での小銃擲弾は現在FA-MAS?89式小銃など一部の突撃銃でのみ採用される。
銃身の下部に小さな単発の擲弾筒(後述)を取り付け、装着したまま小銃を使用できるタイプもあり、現在ではこちらが小銃擲弾の主流になっている*2

擲弾筒(グレネードランチャー)

最初から擲弾を撃つ事を想定して作られた銃。
場合によっては、第二次世界大戦期に使用されていた個人で使用できる小型の迫撃砲を含める場合もある。

小銃擲弾よりも信頼性は堅牢で、中折れ式やリボルバーなどの回転機構を使ってセミオート連射が可能。
より大型化してフルオートに対応した自動擲弾銃もあり、重機関銃迫撃砲の中間に位置する兵器として配備されている。
総体として軽機関銃並かそれ以上の重量があり、敵に間合いを詰められると拳銃小銃での応戦が困難になる点はいずれも変わらない。


*1 のちに実弾と同時に撃てるよう改良された。
*2 ただし、小銃擲弾の価値そのものを疑問視する向きも多い。

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