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*&ruby(てきだんはっしゃき){【擲弾発射器】}; [#gd03f713]
&ruby(グレネードランチャー){Grenade launcher};~
その名のとおり[[擲弾]]を発射するためにつくられた、携帯型の装置。~
個人で取り扱うことができるように、砲としては非常に小さなサイズで、反動も比較的小さい。~
[[擲弾]]を発射する銃。口径が20mmを越えるためほとんど「砲」に近いが、サイズ・反動ともに非常に小さく、[[歩兵]]が個人で取り扱えるため例外的に銃に分類される。~
[[手榴弾]]と同様に多彩な弾頭を撃ち分けられるのが利点で、[[催涙弾]]などを打ち込む目的で各国の[[司法警察]]にも採用されている。

**小銃擲弾(ライフルグレネード) [#d671d0e7]
[[小銃]]に取り付ける単発式の[[擲弾]]発射器。何より軽量安価である事が利点で、[[歩兵]]の火力を強化する目的で[[第一次世界大戦]]当時に開発された。~
当初は銃口に直接[[擲弾]]を取り付けて空砲((のちに実弾と同時に撃てるよう改良された))を撃つ事で[[装薬]]に点火、[[擲弾]]を撃ち出すものだった。しかし[[擲弾]]を取り付けると[[小銃]]が使えなくなり突発的な応戦に支障を来す、反動が大きく銃に対する負担が大きいなどのデメリットが大きく、現在では[[FA-MAS]]や[[89式小銃]]など一部の[[突撃銃]]でのみ採用されている。~
近年では銃身の下部に小さな単発の擲弾筒を取り付け、装着した状態でも[[小銃]]による射撃を行えるタイプが小銃擲弾の主流になっている((ただし、小銃擲弾の価値そのものを疑問視する向きも多い。))。~

**擲弾筒(グレネードランチャー) [#y5a94a3b]
最初から[[擲弾]]を撃つ事を想定して作られた銃。~
場合によっては[[第二次世界大戦]]で使用されていた個人で使用できる小型[[迫撃砲]]を含める場合もある。~
[[小銃]]の先端に取り付けるよりも信頼性は堅牢で、中折れ式やリボルバーなどの[[回転機構]]を使って[[セミオート]]連射が可能であるなど火力も大幅に向上している。より大型化して[[フルオート]]に対応した自動擲弾銃もあり、[[重機関銃]]と[[迫撃砲]]の中間に位置する[[兵器]]として配備されている。~
総体として[[軽機関銃]]並かそれ以上の重量があり、[[拳銃]]や[[小銃]]での応戦が困難になる点はいずれも変わらない。

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[[第二次世界大戦]]当時は、[[小銃]]の銃口に取り付ける形式、いわゆるライフルグレネードが多用された。~
[[小銃]]の銃口に専用のアダプターを介して[[擲弾]]を取り付け、[[小銃]]には空砲を装填し、その発射ガスによって[[装薬]]に点火して[[擲弾]]を撃ち出す。(実弾を使って撃ち出せるタイプも存在する)~
既存の[[小銃]]に対して比較的手軽に大火力を付与することができるメリットがある。~
しかし[[擲弾]]を取り付けている間は[[小銃]]として使えないので個人防護に問題があること、[[装薬]]が少ないとはいえ反動が大きく銃に対する負担が大きいことなどのデメリットもあり、徐々にすたれていった。((ただし[[FA-MAS]]や[[89式小銃]]など、現在でもライフルグレネードを用いる[[突撃銃]]も存在する))~
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かわって主流となったのが専用型のグレネードランチャーである。~
ドイツでは信号銃を基にした[[カンプピストーレ]]や、それに銃床を追加したシュツルムピストーレを開発した。しかし弾頭破壊力が小さい割に反動が大きく、実用性は低かった。~
また[[アメリカ軍]]は、[[太平洋戦争]]中に[[日本軍]]が使っていた簡易型の[[迫撃砲]]である「擲弾筒」をヒントに、中折れ式・[[口径]]40mmの[[M79]]を開発し、1960年に採用した。~
専用の発射器により信頼性は増し、[[ベトナム戦争]]などで活躍したが、個人防護の問題は依然解決されていなかった。このため[[突撃銃]]に取り付けて使うことができるXM148が試作され、[[ベトナム戦争]]での実戦テストで高い戦果を挙げた。これを改良した[[M203]]が現在でも使用されている。~
また[[回転式拳銃]]に似た機構のリボルバーグレネード(アームスコー MGL等)や、[[重機関銃]]に似たオートマチックグレネード(US MK19等)なども存在し、車載砲などとして用いられる。~
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なお[[司法警察]]においては、戦闘ではなく治安維持が目的であるため現在でも中折れ式が主流であり、主に37mm[[口径]]の発射器で[[催涙弾]]などを使用する。~
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関連:[[M79]]  [[M203]]


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