【烈風】(れっぷう)

旧日本海軍最後の艦上戦闘機
将来零戦?を上回る敵機の出現に備え、昭和17年三菱?に試作が命じられた。
零戦?の後継機故に要求は過酷で、零戦?を上回る運動性、最大速度639km/時等、当時の日本の工業力を無視した要求であった。

高速度と運動性は相反する要求であり、それを達成するため当初三菱?は自社製の2200馬力のエンジン「ハ−43」を搭載する予定であったが、海軍が1990馬力の「」エンジンに固執、試作機が完成するも全く要求を達成出来ず、不採用に終わった。
このとき三菱?は「」エンジンを自社でテストし、カタログ値1990馬力に対して1400馬力程度しか出ていなかった旨を海軍に伝えたが全く無視された。

だが開発側独自の判断で「ハ−43」を搭載、若干の改修を行った試作機を飛ばしたところ、要求性能を達成、それを見た海軍は「零戦?の再来」とばかりに直ちに「烈風改」として採用に踏み切ったが、時すでに遅く、量産一号機完成直前に終戦となった。
仮に量産出来たとしても列強の戦闘機は700km/時の壁を超えており、さらには米軍では「究極のレシプロ戦闘機」F8Fが量産間近で、もしF8Fと相まみえたら、ほとんど歯が立たなかったであろう。
烈風は「時代遅れ」の感は否めない。


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