【陸上攻撃機】(りくじょうこうげきき)

旧日本海軍における分類で、陸上基地から発進し、敵艦隊への雷撃を主任務とする大型の軍用飛行機雷撃機)。
略称は「陸攻」、日本海軍における機種記号は「G」。

ロンドン海軍軍縮条約巡洋艦駆逐艦の保有数が制限されたことを受け「飛行可能な水雷艇」として開発・配備された。
ペイロードは1t程度しかなく、航空魚雷1発を搭載できればよいとされ、その分戦闘行動半径が長い。
この性質と、専属の通信士が搭乗しているため、しばしば海洋の偵察を行う偵察機としても流用された。

このことから、海軍では陸上基地から展開する専属の偵察機の整備が遅れ、陸軍の偵察機を臨時に指揮下に組み入れて運用したり、飛行艇水上機を偵察に用いるケースも多々あった。

太平洋戦争開戦当初のマレー沖海戦では、英国の戦艦「プリンス・オブ・ウェールズ」及び巡洋戦艦「レパルス」を空から撃沈するという戦果を挙げた。
しかし、陸上作戦を展開するにつれ、搭載量の少なさや装甲の貧弱さが災いするようになった。

関連:ワンショットライター 九六式陸上攻撃機 一式陸上攻撃機 深山?

陸上攻撃機一覧

  • 九三式陸上攻撃機(G1M)
  • 九五式陸上攻撃機(G2H、通称:大攻)
  • 九六式陸上攻撃機(G3M、通称:中攻)
  • LB-2(不採用)
  • 一式陸上攻撃機(G4M)
  • 十三試陸上攻撃機「深山」(G5N)
  • 十二試陸上攻撃機改(G6M、一式陸上攻撃機を改設計した「翼端掩護機」)
  • 十六試陸上攻撃機「泰山」(G7M)
  • 十八試陸上攻撃機「連山」(G8N)
  • 十九試陸上攻撃機「東山」(全木製爆撃機、後の十九試陸上哨戒機「大洋(Q2M)」。終戦により計画中止)


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