【離陸速度】(りりくそくど)

Take-Off Speed

航空機が離陸する際にエビエーターが考慮すべき、いくつかの速度の総称。
機体性能諸元・滑走路の長さ・気圧・気温などの諸条件に応じて算出される。
一般に機体が軽く、フラップ角が大きく、気圧・気温が低いほど小さな値となる。

基本的には以下のようなものが算定・考慮される。

離陸決定速度(V1 / Take-Off Decision Speed)
いったん試みた離陸を中断して滑走路上に停止できる限界。
離陸決定速度を超えてからトラブルが発覚した場合、もはや安全に停止できないため離陸が強行される。
ローテーション速度(VR / Rotation Speed)
離陸のための滑走時に、機首上げの操作を開始できる最低限の速度。
あまりに低速で上昇を始めると離陸直後に失速して墜落に至る危険性がある。
安全離陸速度(V2 / Take-Off Safety Speed)
地面から完全に離れる(高度35フィート/10.7m)時点で到達していなければならない速度。
失速の危険性を念頭に置くが、離陸中の予期できない故障を想定するため、実際の物理的限界よりもかなり余裕を持って設定される。

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