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*&ruby(よびえきしょうこうくんれんかてい){【予備役将校訓練課程】}; [#k2678684]
Reserve Officers' Training Corps(ROTC).~
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[[軍隊]]の[[予備役]]制度のひとつで、主に大学に設置され、在学する学生からの志願者に軍事教練及び幹部教育を受けさせ、卒業後に(現役もしくは予備役)将校として登用することをめざす教育・訓練課程、及びそうした任務を行う[[部隊]]。~
[[軍隊]]の[[予備役]]制度のひとつで、主に大学に設置され、志願した学生に[[軍事]]教練・[[幹部>士官]]教育を施す施設・[[部隊]]。~
卒業後に現役[[士官]]として勤務する、もしくは[[予備役]]として登録する事が念頭におかれる。~
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[[アメリカ軍]](主に[[陸軍>アメリカ陸軍]])に置かれているものが有名だが、現在のアメリカ合衆国と友好・同盟関係にある国でも、これに類似した制度が設置されている国がある((フィリピン・韓国・台湾など。))。~
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なお、現在のわが国([[自衛隊]])には存在しない((「将来の幹部となりうる人材を確保するため、軍が大学生に学費を貸与する」制度としては「貸費学生」という制度があるが、対象がごく一部の専門分野に限られており、採用数も少ないため、本項の制度とは性質が異なる。))。
アメリカ合衆国・フィリピン・韓国・台湾などにいくつかの類例がある。~
ただし、国際的に見て[[軍隊]]の標準的な制度とは言い難い。~

**アメリカのROTC [#x0170bb0]
アメリカのROTCは、[[沿岸警備隊>アメリカ沿岸警備隊]]を除く[[アメリカ四軍>アメリカ軍]]の将校((特に陸軍のものを指し、[[海軍>アメリカ海軍]]及び[[海兵隊>アメリカ海兵隊]]のものは"NROTC"、[[空軍>アメリカ空軍]]のものは"AROTC"と呼ばれている。))を育成するため、特定の州立大学や私立大学に設置されている教育課程であり、これに参加している学生は"&ruby(カデット){Cadet};([[陸軍>アメリカ陸軍]]・[[空軍>アメリカ空軍]])"、あるいは"&ruby(ミジップマン){Midshipman};([[海軍>アメリカ海軍]]及び[[海兵隊>アメリカ海兵隊]])"と呼ばれる。~
アメリカのROTCは、[[沿岸警備隊>アメリカ沿岸警備隊]]・[[宇宙軍>アメリカ宇宙軍]]を除く[[アメリカ四軍>アメリカ軍]]の[[士官]]((特に陸軍のものを指し、[[海軍>アメリカ海軍]]及び[[海兵隊>アメリカ海兵隊]]のものは"NROTC"、[[空軍>アメリカ空軍]]のものは"AROTC"と呼ばれている。))を育成するため、特定の州立大学や私立大学に設置されている教育課程であり、これに参加している学生は"&ruby(カデット){Cadet};([[陸軍>アメリカ陸軍]]・[[空軍>アメリカ空軍]])"、あるいは"&ruby(ミジップマン){Midshipman};([[海軍>アメリカ海軍]]及び[[海兵隊>アメリカ海兵隊]])"と呼ばれる。~
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本課程に参加している学生は、一般の学生に混じって授業を受けながら軍事訓練・初級将校としての教育を併せて受け、修了後は一般の士官学校や兵学校の卒業生と同様に初級将校に任官される。~
そして、卒業後数年間は正規将校・[[予備役]]あるいは[[州兵]]として軍務につくことを義務付けられる。~
本課程に参加している学生は、一般の学生に混じって授業を受けながら軍事訓練・[[初級士官>尉官]]としての教育を併せて受け、修了後は一般の士官学校や兵学校の卒業生と同様に[[初級士官>尉官]]に任官される。~
そして、卒業後数年間は正規[[士官]]・[[予備役]]あるいは[[州兵]]として軍務につくことを義務付けられる。~
在学中は基本的に招集されることはないが、国家非常事態の際には議会の命令により招集が可能となっている。~
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本課程参加者は、在学中には学費の全部または一部が国から支給される上に数百ドルの奨学金を受け取れ、また、卒業後は軍に士官として勤務できるため人気が高いが、志願して参加するには、高校・大学の学業成績に加えて犯罪歴・借金の有無、身体・運動能力のテストなど厳しいハードルが課せられており、高い競争率となっている。~
また、それをクリアーして参加できても「身体の鍛錬」「軍事科目と専攻科目の両立」「実技演習」などが課せられ、強靭な肉体と、軍隊の規律に従える規範意識が要求される。~
>このように高いハードルがあるにもかかわらず、本課程にアメリカの若者達が参加を志望する動機としては「[[パイロット]]や看護士などの技能職への就職」「奨学金を受けながら学位を得る」などがあるという。
課程参加者は学費免除や奨学金などの恩給を受け取れ、卒業後は軍の[[士官]]として就職できる。~
これは貧富の格差の大きなアメリカ社会では相当な厚遇だが、反面、参加条件もそれ相応に厳しい。~
学業成績はもちろん、犯罪歴・借金の有無・身体能力のテストなど競争率の高い選定基準が設けられている。~
また、参加後も「身体の鍛錬」「[[軍事]]科目と専攻科目の両立」「実技演習」など心身ともに高い能力を要求され続ける。~
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現在のアメリカ軍では、[[士官]]の約40%がこの課程出身者であるという。~
>特に[[陸軍>アメリカ陸軍]]では、[[士官]]全体の半数以上(58%)が本課程出身者である一方、最少は[[海兵隊>アメリカ海兵隊]]で、[[士官]]全体の11%しかいない((海兵隊は、[[士官]]の養成が基本的に[[海軍>アメリカ海軍]]と共通になっており、海軍の[[士官候補生]]の1/6程度が海兵隊の士官として登用される(なお、この他に、一般の大学から[[士官候補生]]学校を経て登用される者もいる)。))。~

現在のアメリカ軍では、士官の40%がこの課程出身者であるという((特に陸軍では、士官全体の半数以上(58%)が本課程出身者である(一方、最少は海兵隊で、士官全体の11%しかいない)。&br;  また、沿岸警備隊には制度そのものがない。))。


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