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*&ruby(よびじえいかん){【予備自衛官】}; [#w590fbe4]

陸海空[[自衛隊]]で1年以上勤務後に退職した元隊員のうち、一定の資格を満たす志願者を選考によって非常勤[[防衛省]]職員たる自衛官として採用する制度。~
外国軍の「予備役」、旧[[日本軍]]の「在郷軍人」に相当するものであり、防衛省設置法に定められた「自衛官の定員」の枠外に置かれている。~
[[自衛隊]]における[[予備役]]制度で、[[有事]]に招集される非常勤の[[自衛官]]。~
[[防衛省]]設置法に定められた「自衛官の定員」の枠には含まれていない。~
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平時は民間人としての仕事を持っていて、毎年連続する5日間、居住地近辺の部隊に招集されて訓練を受ける((退職後1年未満で出身自衛隊に採用された隊員は、初年度は居住地を所管する「[[自衛隊地方協力本部]]」に1日だけ出頭、防衛講話・生活指導などを受けることで訓練としている。))が、防衛大臣からの「防衛出動命令」により招集された際は、駐屯地・基地の警備や近隣住民の避難誘導、給食・給水支援などの後方支援業務に従事する。~
また、「災害派遣出動」や「治安出動」「国民保護出動」の命令が下ったときにも必要に応じて招集され、現役隊員と共に行動する。~
原則として、[[常備自衛官>自衛官]]として1年以上の勤務を経験した者から希望者を募る。~
ただし、現在は最終[[階級]]が[[二等陸佐>佐官]]・[[一等海空尉>尉官]]以下の者のみが対象とされており、それ以上の階級の隊員は制度対象外となっている。~
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待遇は、([[陸上自衛隊]]の[[予備自衛官補]]からの採用者以外は)基本的に現役隊員だった時代の最終階級が踏襲される((公式書類ではその階級の頭に「予備」という文字がつく))が、出動時の勤務実績により昇進することもある。~
平時には毎年5日間(退官後1年未満の初年度は1日のみ)、居住地近辺の駐屯地・基地に出頭して訓練に従事する義務を負う。~
[[自衛隊]]に各種の出動命令が下った際には、必要に応じて長期の招集を受ける事がある。~
割り当てられる任務は施設警備・市民の避難誘導・給食・給水・医療支援などの後方支援が主。~
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なお、陸上自衛隊ではこれ以外にも「[[即応予備自衛官]]」「予備自衛官補」という制度もある。
また隊員の[[殉職>KIA]]・長期休養による欠員を補う[[任期付自衛官]]として登用される事もある。~
これは戦闘被害を想定した制度だが、実際の欠員は育児・怪我・病気・依願退職などで生じる事が多い。~
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[[階級]]については、基本的に現役隊員時代の最終階級が踏襲される([[予備自衛官補]]からの登用では防衛大臣が指定した階級となる)。勤務実績に応じて昇進する事もある。~
ただし常備自衛官とは厳密に区別され、文書上では階級の前に必ず「予備」([[即応予備自衛官]]は「即応予備」)の二文字が記載される。~
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現在の人員数は[[即応予備自衛官]]・[[予備自衛官補]]などの補助的な制度によるものも含めて約59,000人である。~
これは常備定員の40%に満たない規模であり、[[有事]]に際しての危機的な人員不足が懸念されている。~

>[[国家総力戦]]規模の[[戦争]]が発生した場合には間違いなく人員が足りなくなる。~
ただし、[[国家総力戦]]に対応可能な規模の人的・物的備蓄体制を構築するのも日本の国力から見て現実的ではない。

関連:[[即応予備自衛官]] [[予備自衛官補]] [[予備役]] [[任期付自衛官]]


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