【有効射程】(ゆうこうしゃてい)

の弾丸、火砲の砲弾、ミサイルなどが飛翔し、一定の命中精度と破壊力を維持できる距離や範囲。

飛翔体はその弾道上で常に重力や空気抵抗の影響を受けるため、距離に比例して精度を減じていく。
ミサイルは誘導が的確である限り精度を問題としないが、誘導は時間経過に応じて飛躍的に困難になる*1
このため、有効射程は物理的な飛翔距離よりもかなり短く設定される。

関連:最大射程 目視外射程 目視内射程 半数必中界

類義語

最大射程距離
彼我の位置関係を無視し、単純にどこまで届くかだけを問題にする場合の射程距離。
カタログスペックなどでメートルやキロメートルを単位として数値で記述される。
有効射程圏
彼我の位置関係を考え、死角や命中率を勘案した上での有効射程。
図形などを用いて表記するか、複数のパラメーター*2から総合的に判断される。
キルコーン
機関砲ミサイルなどで直接狙う場合の有効射程圏。
射手を頂点として前方に広がる円錐の形になる。
キルゾーン
間接砲撃空爆における有効射程圏。
観測の可否、誤射の回避、作戦上の制約などを考慮し、主に地図上で表記・検討される。


*1 仮に着弾までに5分かかるミサイルがあったとして、その標的が5分間も全く回避機動や迎撃を行わずにいるとは考えにくい。
*2 旋回速度、ロックオンの所要時間、想定される敵の機動力など。

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