【防衛医科大学校】(ぼうえいいかだいがっこう)

National Defense Medical Collage(NDMC).

防衛省の機関のひとつで、自衛隊で「防衛医官」として勤務する幹部候補生を養成する学校。
校舎は埼玉県所沢市に所在し、隷下に付属病院・防衛医学研究センターと高等看護学院(後述)がある。

入学試験の受験資格は「日本国籍を有する高校卒業程度の18歳以上21歳未満の男女」。
医学科及び看護学科自衛官コースの学生は、入学した時点で防衛省職員としての身分と学生手当(事実上の給与)を与えられ、学費は一切無料*1
在学中は階級を与えられないが、卒業時に陸海空曹長に任官され、その後、国家試験に合格して免許を取得した時点で2等陸海空尉(医学コース)/3等陸海空尉(看護学科自衛官コース)に任官される。

医学科のカリキュラムは一般の医科大学と同じ6年制で、総合臨床医及び幹部予定者たる自衛官としての教育・訓練を受ける。
卒業後は幹部候補生学校*2で幹部自衛官として一通りの教育を受ける*3
その後、医師法の規定に基づく2年間の実務研修を経て*4、防衛医官として各地に配属される。

防衛医科大学校公式webサイト
http://www.ndmc.ac.jp/

関連:防衛大学校

防衛医科大学校高等看護学院

防衛医科大学校の附属機関で、看護師を養成する3年制の学校。
入学資格は「日本国籍を持つ18歳〜22歳までの女性」。
学生は、入学時に防衛省の非常勤職員として採用され、看護師免許の取得後は「防衛省技官」として防衛医科大学校病院に勤務する。

なお、平成23(2011)年度防衛予算の概算要求で「平成25(2013)年度末限りで閉校する*5」指針が打ち出されており、これに沿って、2013年度を最後に学生の募集を取りやめ*6、2016年末限りでの閉校が決まっている。

これに伴い、防衛医科大学校病院に勤務する看護師の養成は本校看護学科(4年制)の「技官コース」にて行われることになった。


*1 ただし卒業後に自衛隊で9年以上(医学科)/6年以上(看護学科自衛官コース)勤務する義務を負い、それより以前の自己都合退職・任官拒否に際しては学費返済義務が生ずる。
*2 陸自は福岡県・前川原駐屯地、海自は広島県・江田島基地、空自は奈良県・奈良基地。
*3 ただしこれは部外者の「体験入隊」に近しい形式的なもの。
*4 大学校付属病院、もしくは自衛隊中央病院(東京都世田谷区・陸上自衛隊三宿駐屯地所在)で行われる。
*5 自衛隊中央病院の高等看護学院と統合し、防医大本校に創設される4年制の看護学科への発展的解消を図るもの。
*6 同時に、陸上自衛隊の「看護学生課程」も募集を取りやめた。

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