【服務の宣誓】(ふくむのせんせい)

自衛隊において、新たに自衛官となった者が任官の際に行う、自衛官としてなすべき基本的な心構えを示した宣誓、及びその文章。

自衛隊法及びその施行規則によって定められたもので、入隊の際、宣誓文を記した宣誓書に記名捺印をすることにより行う。

一般的には任期(非任期)制隊員として入隊した際に行うが、防衛大学校及び防衛医科大学校の学生は入学した際、予備自衛官即応予備自衛官及び予備自衛官補は採用された際、幹部自衛官は三尉任官の際*1に、それぞれの職務に応じた宣誓を行う。

宣誓文の種類

服務の宣誓を行う際、宣誓書には以下のような文面が記されている。
以下にその内容を挙げる。

  • 一般の服務の宣誓(根拠法令:自衛隊法施行規則第39条。以下、この項においては条文の数字のみを記す)
    私は、わが国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、日本国憲法及び法令を遵守し、一致団結、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身をきたえ、技能をみがき、政治的活動に関与せず、強い責任感をもつて専心職務の遂行にあたり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います。
  • 学生の服務の宣誓(40条)
    私は、防衛大学校学生(防衛医科大学校学生)たるの名誉と責任を自覚し、日本国憲法、法令及び校則を遵守し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身をきたえ、知識をかん養し、政治的活動に関与せず、全力を尽して学業に励むことを誓います。
  • 予備自衛官の服務の宣誓(第41条)
    私は、予備自衛官たるの責務を自覚し、常に徳操を養い、心身をきたえ、訓練招集に応じては専心訓練に励み、防衛招集、国民保護等招集及び災害等招集に応じては自衛官として責務の完遂に務めることを誓います。
  • 即応予備自衛官の服務の宣誓(第41条の2)
    私は、即応予備自衛官たるの責務を自覚し、常に徳操を養い、心身をきたえ、訓練招集に応じては専心訓練に励み、防衛招集、国民保護等招集、治安招集及び災害等招集に応じては自衛官として責務の完遂に務めることを誓います。
  • 予備自衛官補の服務の宣誓(第41条の3)
    私は、予備自衛官補たるの責務を自覚し、常に徳操を養い、心身をきたえ、教育訓練招集に応じては専心教育訓練に励むことを誓います。
  • 幹部自衛官の服務の宣誓(第42条*2
    私は、幹部自衛官に任命されたことを光栄とし、重責を自覚し、幹部自衛官たるの徳操のかん養と技能の修練に務め、率先垂範職務の遂行にあたり、もつて部隊団結の核心となることを誓います。

*1 防衛医官・歯科医官・大学院修了後に幹部候補生学校を卒業した者については、初任階級となる二尉任官の際に行う。
*2 第39条に規定の一般の服務の宣誓も併せて行う。

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