【富嶽】(ふがく)

中島G10N「富嶽」。
1940年代の太平洋戦争中、日本の航空機メーカー「中島飛行機製作所(現在の富士重工の前身)」が構想した超大型の戦略爆撃機
名称は富士山の別名から取られている。
また、中島飛行機の創始者・中島知久平が本機の開発を政府に献策するため作成した「必勝防空計画」に記載されていた名称から「Z飛行機」とも呼ばれていた。

「Z飛行機」構想は、
「15〜20トンもの爆弾を搭載して高度15,000m以上を飛行し、アメリカ本土を空爆できる機体の製作を目指す」
というものだったが、当時の日本の技術力では到底実現困難なスペックであり、1942年に政府・軍部へ献策された当時はほぼ無視されていたという。

1944年になり、スペックを実現可能なレベルに近いところまでデチューンして計画が始動したが、その頃にはアメリカ軍を中心とした連合国軍側が圧倒的な優勢を確保しており、戦闘機の量産が最優先されるようになったため、結局1機も実機を作ることなく計画は挫折した。

余談だが、本機への搭載を予定していたとされるエンジンが、後年、東京国際空港の拡張工事中に偶然発見され、現在は成田国際空港に隣接する航空科学博物館に展示されている。

スペックデータ(想定)

  • 全長:46.00m
  • 全幅:63.00m
  • 全高:8.80m
  • 主翼面積:330.00
  • エンジン:中島「ハ−54」空冷4列星型36気筒レシプロエンジン(6000馬力)×6
  • 自重:42トン
  • 作戦重量:122トン
  • 最大速力:780km/h(高度10000m)
  • 実用上昇限度:15000m以上
  • 航続距離:19400km以上
  • 搭載兵装:(爆撃機型)20mm機関砲×4、爆弾20トン
          (掃射機型)機関銃多数
          (雷撃機型)1トン航空魚雷20発

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