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*&ruby(ひょうめんれいきゃく){【表面冷却】}; [#d69fb33e]
主として[[航空機]]用の[[液冷エンジン]]において、エンジンの冷却液を機体表面に循環させて熱を放出する方式。~
通常の[[液冷エンジン]]に用いられるラジエーター(熱交換器)の機能を、機体そのものに持たせようとするものである。~
空気抵抗の増加につながりかねない熱交換器を省けるため、[[エアレーサー]]や[[戦闘機]]などの高速性能が要求される[[飛行機]]に用いられた。~
巨大なラジエーター(熱交換器)を設置する必要がなくなり、機体形状設計の自由度が高まり、速度・燃費を効率化できるとされた。~
~
しかし、この方式は、冷却器が機体表面の大部分を覆うことになるため、[[戦闘機]]に用いた場合、ここに一発でも被弾するとエンジン停止につながりかねないという致命的な欠点があった。~
そのため、[[戦闘機]]への採用は全て試作段階で挫折してしまい(([[川崎重工業]]が帝国陸軍航空隊への採用を目指して試作していた「[[キ64]]」など。))、実用例は[[スーパーマリンS6>S6]]や[[マッキMC72>MC72]]などの[[エアレーサー]]に限られている。
反面、冷却液の配管は[[バイタルパート]]であり、それを機体表面の広域に張り巡らせる事は被弾・事故に対する生存性を著しく損なう。~
この理由から[[軍用機]]への採用は却下され、実用例はエアスポーツ用の競技機のみに限られている。


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