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*&ruby(ひぶそうちたい){【非武装地帯】}; [#c10e061a] Demilitarized Zone(&ruby(ディーエムズィー){DMZ};).~ +休戦協定によって定められた一時的な国境線に設けられる空白地帯。~ [[紛争]]当事国のどちらかが一方的に協定を破棄して奇襲攻撃を行った場合でも、時間稼ぎによる防備の対応が可能な緩衝地帯としての意味がある。~ ~ 関連:[[軍事境界線]]~ ~ +(上記1.から転じて)コンピュータシステムにおいて、インターネットと物理的に接続されていないネットワークのことを指す別称。~ ハッキングなどの[[サイバーテロ]]への対応策として利用されている。 国籍の定かでない土地に対して設定された、[[軍隊]]・武装集団の滞在が禁じられた地域。~ 基本的に[[領土]]間の境界線上で、休戦協定や条約に基づいて設定される。~ 当時国間の協定に基づいて設けられ、ここに軍隊が進駐する事は[[紛争]]の発生を意味する。~ 非武装地帯の協定が成り立つのは、その土地を軍事的に支配し続けるのが困難なためである。~ つまり、非武装地帯に[[軍隊]]を進駐させた時点では[[奇襲]]が成り立つが、滞在し続けても[[防御]]面では優位でない。~ むしろ[[防御]]側の[[戦略]]としては、交戦開始時の敵との距離は長ければ長いほど良い。~ よって、どの当事国も、実際に[[宣戦布告]]するまでは非武装地帯の存在によって国防上の利益を得る。 同様の理由から、南極大陸・月面・火星なども国際条約で非武装地帯と定められている。~ 国連加盟国のどの国も、現状、そのような地域を実効支配するための莫大な予算を捻出できないからだ。~ 他国による占拠を許すのは危険だが、自国が占拠したところで[[兵站]]線が崩壊して失陥する事を避けられない。~ この前提により、誰も領有しないし、誰かに領有させる事も許さない、という国際合意が成立した。 関連:[[軍事境界線]] **慣用表現 [#ndc36830] 原義から転じて、[[防御]]やリスクコントロールを意図して距離や時間を置く事を指して「DMZ」と呼ぶ事がある。~ たとえば企業ネットワークの多くは、強固に保護されたDMZサーバーを経由しなければ外部と通信できないよう設定される。~ これによって[[サイバーテロ]]による不正操作はDMZサーバーに阻止され、社内の端末まで届かなくなる。~ また、社内の端末を使った[[サイバーテロ]]がインターネット上に拡散する事も阻止できる。