【反作用トルク】(はんさようとるく)

reaction torque.

エンジンなどの動力が回転運動として取り出された時に生じる、回転力の反作用。
機械の動作を不安定にする要素であるため、何らかの方法で相殺しなければならない。

乗用車などの場合、車体そのものの重量で地面に抑え付ける事で反作用トルクを相殺している。
従って、車両は安全限度を超えた加速を行うと車輪が跳ね上がり、車体ごと縦に回って転倒する*1

航空機の場合は「支え」がないため、何らかの方法でアンチトルクを発生させなければならない。
例えばヘリコプターの場合、メインローターの反作用をテイルローターで相殺するのが一般的。
従って、テイルローターが故障すると反作用トルクで横方向に錐揉み回転して墜落に至る。

動力機構を複数搭載し、個々の機構が互いの反作用トルクを打ち消し合うよう設計する事もある。
例えば、タンデムローターは逆回転する2枚のローターアンチトルクとして機能する。

関連:タンデムローター 二重反転ローター 


*1 安全性を無視した改造車は別として、4輪以上の車両でこのような事故が起きる事は滅多にない。
  しかし大排気量の二輪車では発進時などにこうした事故を起こしやすい。


トップ 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS