【爆発反応装甲】(ばくはつはんのうそうこう)

Explosive Reactive Armor (ERA) / リアクティブアーマー

装甲板の上に貼り付けて使う増加装甲の一種で、板に爆薬を挟み込んだもの。
板自体が機関銃程度を防護できる装甲であるが、この板を貫通・破砕するような強烈な衝撃を受けると起爆する。
(信管が衝撃を検知して起爆する構造上、不発遅発も起こり得る)

弾頭が命中した時点で起爆し、その爆轟によって弾頭を跳ね飛ばし、攻撃が内部へと侵徹するのを妨げる。
爆圧は弾道を横に押しやる程度のもので、想定される着弾のエネルギーを相殺できるほど強くはない(爆圧が強すぎると貼り付けた車輌を圧壊させる恐れがある)。
成形炸薬弾(HEAT)に対しては、メタルジェットの侵徹を広く浅くするため特に効果がある。
一度起爆すると喪われるためタンデム弾頭を防ぎきれず、また装弾筒付翼安定式徹甲弾からの防護効果はほとんど期待できない。

近年登場した第二世代の爆発反応装甲は上記の欠点を克服し、タンデム弾頭や装弾筒付翼安定式徹甲弾にも一定の防護効果を期待できるという。
もっとも、これについては未だ十分なバトルプルーフが集積されているとは言いがたい。

起爆すると手榴弾に匹敵する爆圧で金属破片を撒き散らす事になるため、随伴歩兵や軽車両に被害を及ぼす恐れがある。
この爆圧によって車体に負荷をかけて戦車の運用寿命を縮めているのではないかという指摘もある(対戦車火器が直撃すれば負荷がかかるのは当然だという見解もある)。
また、一度命中すると爆発して剥がれ落ちるという性質上、継戦能力にも難がある。

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