【能力構築支援】(のうりょくこうちくしえん)

Capacity Building.
日本政府と防衛省が、防衛大綱により推進している対外施策のひとつ。

災害復興や人道的支援、海賊への対処、地雷不発弾処理などの「非伝統的な」安全保障分野において、(国連PKFや国内の災害派遣などで)自衛隊がこれまでに培ってきたノウハウを開発途上国の軍隊及びその将兵に伝授することで、そうした事案に対する途上国の政府・軍隊の一次的対処能力を高めることを目的としたものである。
防衛省では、これによって「対象国との二国間関係の強化が図れる」「地域の安定を能動的に作り出せる」「地域における日本国の発言力を高めることができる」などのメリットがある、としている。

従来、そうした分野におけるわが国の対応はPKFなどの「事後的な」対応が主体であった。

具体的には、援助を求める国からの要請に基づき、必要な技量を備えた自衛官防衛省技官をアドバイザーとして派遣したり、当該国軍の将兵を自衛隊の各種学校や部隊へ「研修生」として迎え入れ、技能を教導したりすることで目的を達成する。
また、実施に当たってはその地域の事情に精通したNGOとも協力し、その支援を仰ぐ。

2014年度は東ティモール国軍から研修生数名を受け入れ、陸上自衛隊において後方支援分野の研修が行われた*1

関連:国連軍


*1 なお、同国に対しては2012年の事業開始以来、継続的に活動が行われている。

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