【突撃】(とつげき)

assault.

ある地域を占拠する目的で部隊を前進させる事。
単なる前進ではなく強襲を前提とした前進で、敵と遭遇した場合も応戦しながら進み続ける。
戦争において歩兵に期待される主要な任務の一つであり、多くは白兵戦を伴う。

戦略的な規模で考える場合、攻撃と突撃は同義語である。
紛争は根本的に土地の奪い合いであり、地域の占拠を企図しない攻撃はあり得ない*1
また、防戦においても、最終的に敵を追い払う際には突撃して周辺地域を改めて占拠する必要がある。
究極的に、あらゆる兵器や戦術は自軍の突撃を成功させ、敵の突撃を阻止するために存在する。

戦術的に考えるなら、突撃は戦闘における定石の一つであり、戦闘を決着させる行為である。
戦術の根本は地の利を活用する事であり、地の利を得るためにはその土地を占有しなければならない。
そして有利な土地を占有するのは突撃により、敵の地の利を奪うにも最後には突撃が必要となる。

突撃は戦闘において最も一般的に用いられる不可欠な行動の一つである。
突撃を行わない軍隊は存在しないし、突撃への対抗戦術を軽視する軍隊も存在しない。
したがって、防御されている地域で無策に突撃するのはおおむね集団自殺に等しい。
ある部隊の突撃を確実に成功させるためには、その数倍・数十倍の銃砲弾と燃料を費やして万全の支援を行う必要がある。
理想を言えば、近接航空支援間接砲撃で敵を全滅させた後、敗残兵を掃討するために突撃するのが望ましい。


*1 攻撃する事自体がナンセンスなので地域の占拠を企図しない、という事はあり得る。
  例えば戦略核兵器が発射された場合、その爆心地を占拠する必要が生じるとは考えにくい。


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