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*&ruby(とくしゅぶたい){【特殊部隊】}; [#ie1a20e3]
Special Operations Group~
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国軍の正規戦や法執行機関の通常業務に比して、より特殊な内容の任務を行う部隊。~
敵地潜入やカウンターテロ等、その活動は多岐に渡るが、これらは遂行に特別な技術やノウハウが不可欠である。~
その為、それらを習得した特別なグループの編制が求められる。~
偶発的に必要になる事があるが、常に必要なわけではない特殊な[[作戦]]を担当する[[部隊]]。~
通常の[[部隊]]では想定外の任務であるため、特殊な専門家を集める編制が求められる。~
必要とされる資質に秀でた者を一般の将兵から選抜して別途に訓練を施すのが普通である。~
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その性質上、任務に駆り出される頻度が低く、労働時間の大半が訓練で占められるという。~
**軍事特殊部隊（軍事SOG） [#j4471e7b]
[[軍隊]]では、何らかの特殊な能力を持った者で構成された少数精鋭の部隊を指す。~
広義には構成員が何か特殊な能力を持っていれば、どのような部隊でも「特殊部隊」となり得るが、一般的には、戦時に敵地へ少数単位で潜入して情報収集や民衆の扇動などを行う、主に[[歩兵]]で構成された部隊のことを指す。~
そのため、外国語会話・[[狙撃]]・格闘技・爆発物取扱・サバイバル技術・心理操作など、必要とされる能力に秀でた者を一般の将兵から選抜して構成するのが普通である。~
[[軍隊]]では、何らかの特殊な能力を持った者で構成された少数精鋭の[[部隊]]を指す。~
広義には構成員が何か特殊な能力を持っていれば、どのような部隊でも「特殊部隊」となり得る。~
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フィクション作品では、~
「敵側重要施設の隠密破壊・要人[[暗殺]]等の破壊工作に従事」~
「正規部隊を向こうに回して大立ち回り」~
という描写がなされることも多いが、実際には前者については機密に属する部分が多く((そもそも、そのような工作のために敵地に侵入する事自体が違法であったり、公になると国際問題になりかねない事も多い。))、そのような任務へ従事することの有無についてはあまり（「極秘裏に行われているだろう」という程度((部隊によっては訓練に様々な工作活動への対応も含まれているため。))）知られていない。~
後者については、（歩兵主体で構成されることから）単体では戦闘能力が弱いため、正規部隊と直接戦闘を行うことはまずない。~
ただし、一般には[[戦闘員]]と[[スパイ]]の境界領域に属する[[特殊作戦]]を担当する[[部隊]]を指す。~
主な任務は情報収集・民衆の扇動・破壊工作・[[暗殺]]などを目的とした敵地潜入。~
必要な専門技能は外国語会話・[[狙撃]]・格闘技・爆発物取扱・サバイバル技術・心理操作など。~
そうした技術は国内の[[テロリスト]]への対処にも応用される場合がある。~
とはいえ、交渉や逮捕は司法機関の領分であり、軍事SOGの投入はおおむね犯人の射殺を意味する。
>ほとんどの国家政府は、いわゆる「[[特殊作戦]]」の存在を公式には認めない。~
存在が公表されている軍事SOGも、その大半は表向き「対テロ任務」を掲げている。~
国際問題になるような違法行為に従事する卑劣な部隊など存在するはずがないのである、公式には。~
なお、任務の性質上、[[砲兵]]・[[戦車]]・[[攻撃機]]などの支援を受けられる事はまずない。~
このため、直接的な戦闘能力に関してはどうあっても少人数の[[歩兵]]の域を出ない。~
特殊部隊は一般にタフで優秀な兵士の集まりであるが、近代戦においてそれは誤差以上のものではない((当たり前の話だが、人は撃たれれば死ぬ。&br; [[機関銃]]で蜂の巣にされたが日頃の鍛錬のおかげで生き延びた、などという事は決して期待できない。&br; また同様に、[[榴弾砲]]の[[制圧射撃]]を飛び跳ねて避けるなどという事もできない。))。~
タフなのは疲労に耐えるためであって、銃弾に耐えるためではないのである。~
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俗に「対テロ部隊」などと呼ばれる部隊は、立て籠り型の[[テロリズム]]に対して出動する場合もあり、その場合は事件の解決を目的とし、犯人の射殺も辞さない。~
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もちろん、[[戦術]]次第では正規部隊を向こうに回して大立ち回りもできるかもしれない。~
特殊作戦中に果敢に交戦して誇るべき戦果を挙げた実例も少なからずある。~
しかし彼らの任務は戦う事ではなく、交戦が避けられない場合にのみ止むを得ず暴力を行使する((本来の任務は偵察かもしれず、[[暗殺]]かもしれず、人質救出かもしれず、現地人との会談かもしれない。&br; そのいずれにせよ、誰かの襲撃や妨害を受けない限り銃器が必要になる事はない。&br; 特殊部隊は常に襲撃や妨害を受ける事を前提に置いて任務にあたるが、回避できる時はそのために最大限の努力を払う。))。
**警察治安特殊部隊（警察SOG） [#n393040c]
[[法執行機関>司法警察]]では、[[臨検>拿捕]]のような大きな危険を伴う警戒行動を行ったり、あるいは犯罪者の立て籠る建物や乗り物に突入し、犯罪者の逮捕と人質の解放を行ったりする部隊のことを指す。~
軍隊のそれと同様に、狙撃・格闘技・交渉術などに優れた者を捜査官の中から選抜して構成するのが普通である。~
[[法執行機関>司法警察]]の特殊部隊は、暴力を行使するために編制される。~
主任務は[[臨検>拿捕]]、武装した犯罪者の拘束、人質救出、止むを得ない場合の殺害などである。~
軍隊と同様、射撃・格闘技・交渉術などに優れた捜査官が選抜の上で別途の訓練を受ける。~
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多くの場合、武器の使用は「犯人の抵抗の排除」「自らの護身」などといった目的においてのみ許され、犯人の射殺は（人質の生命が危険に晒されているなど、緊急やむをえない場合を除いて）許されない。~
一般的な警察官は、正当防衛の必要性は承知していても、自分から暴力を振るう事は想定しない。~
不審者に銃撃されて殉職する可能性があったとしても、先制攻撃で道行く不審者を殺す事は許されない。~
またもちろん、殺傷せずに取り押さえて逮捕すれば良いというものでもない。~
推定無罪の原則に則り、犯罪者である事が確定するまで、人を犯罪者として扱ってはならないからだ。~
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これは必然的に、能動的な暴力の行使を前提とするような訓練も許されないという事である。~
従って、暴力の行使が必要な場面では一般的な警察官の規範を逸脱した特殊部隊が必要とされる。~
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とはいえ、特殊部隊でも[[法執行機関>司法警察]]の基本的な原則は遵守される。~
暴力を行使する第一の目的は市民の保護であり、第二に容疑者を拘束して裁判に出頭させる事である。~
正当防衛や市民の生命などに関わる深刻な事態でない限り、容疑者の殺害はやはり許されない。~
**主な「特殊部隊」の一例 [#n6b2e1d7]
-軍事系
--[[SAS]]（[[英国陸軍>イギリス軍]]）
--[[デルタフォース>第1特殊部隊デルタ作戦分遣隊]]（[[アメリカ陸軍]]）
--グリーンベレー（同上）
--LRRP(長距離偵察部隊)（同上。後に[[第75レンジャー連隊]]に組み込まれる）
--[[SEALs]]（[[アメリカ海軍]]）
---[[DEVGRU>海軍特殊戦開発グループ]]（元・SEALsチーム6）
--フォース・リーコン(強行偵察部隊)（[[アメリカ海兵隊]]）
--[[中央即応集団]]（日本・[[陸上自衛隊]]）
---特殊作戦群
---[[第1空挺団]]
---中央即応連隊
--冬季戦技教育隊（同上）
--[[西部方面普通科連隊]]（同上）
--対馬警備隊（同上）
--特別警備隊（日本・[[海上自衛隊]]）
--外人部隊（フランス軍）
--[[スペツナズ]]（[[ソ連>ソ連軍]]→[[ロシア陸軍>ロシア軍]]）
--ヴォストーク大隊（ロシア連邦軍）
--ザーパド大隊（同上）
--第45独立親衛特殊任務連隊（ロシア空挺軍）
--第八特殊軍団（[[朝鮮人民軍]]）
--[[Su Alti Savunma>SAS]]（トルコ陸軍）
-警察・治安系
--[[SAT>特殊急襲部隊]]（日本（警視庁及び一部道府県警察））
--[[SIT]]（日本（警視庁及び各道府県警察））
---MAAT（日本（大阪府警察本部刑事部））
--[[GSG9]]（ドイツ連邦警察局）
--[[SST]]（日本（[[海上保安庁]]））
--[[SWAT]]（アメリカ（ロサンゼルス市警など））~
※州や市、郡によって異なる名称がつけられていることもある。~
例えば、ニューヨーク市警では「ESU（緊急対処課）」など。
--TACLET（[[アメリカ沿岸警備隊]]）
--テロ対策部隊アルファ（ロシア連邦保安局）
--GIGN（国家憲兵隊介入部隊）（フランス[[国家憲兵隊>憲兵]]）
**主な特殊部隊 [#n6b2e1d7]
|部隊名 |職域|管轄|国籍|
|[[デルタフォース>第1特殊部隊デルタ作戦分遣隊]]|[[軍事]]|[[アメリカ陸軍]]|アメリカ合衆国|
|[[グリーンベレー]]|[[軍事]]|[[アメリカ陸軍]]|アメリカ合衆国|
|[[第75レンジャー連隊]]|[[軍事]]|[[アメリカ陸軍]]|アメリカ合衆国|
|[[SEALs]]|[[軍事]]|[[アメリカ海軍]]|アメリカ合衆国|
|[[DEVGRU>海軍特殊戦開発グループ]]|[[軍事]]|[[アメリカ海軍]]|アメリカ合衆国|
|[[フォース・リーコン]]|[[軍事]]|[[アメリカ海兵隊]]|アメリカ合衆国|
|[[TACLET]]|[[司法警察]]|[[アメリカ沿岸警備隊]]|アメリカ合衆国|
|[[SWAT]]((各州ごとに呼称が異なる場合がある。))|[[司法警察]]|アメリカ合衆国の各警察|アメリカ合衆国|
|[[SAS]]|[[軍事]]|[[イギリス軍>当該項目の記述内容が不愉快きわまりない内容で凍結されているため、あえてリンクを切っています]]|グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国|
|[[中央即応集団]]|[[軍事]]|[[陸上自衛隊]]|日本国|
|[[冬季戦技教育隊]]|[[軍事]]|[[陸上自衛隊]]|日本国|
|[[西部方面普通科連隊]]|[[軍事]]|[[陸上自衛隊]]|日本国|
|[[対馬警備隊]]|[[軍事]]|[[陸上自衛隊]]|日本国|
|[[特別警備隊]]|[[軍事]]|[[海上自衛隊]]|日本国|
|[[SAT>特殊急襲部隊]]|[[司法警察]]|日本警視庁および各道府県警察|日本国|
|[[SIT]]|[[司法警察]]|日本警視庁および各道府県警察|日本国|
|[[SST]]|[[司法警察]]|[[海上保安庁]]|日本国|
|[[フランス外人部隊]] |[[軍事]]|フランス陸軍|フランス共和国|
|[[GIGN]]|[[司法警察]]|フランス[[国家憲兵隊>憲兵]]|フランス共和国|
|[[GSG9]]|[[司法警察]]|ドイツ連邦警察局|ドイツ連邦共和国|
|[[スペツナズ]]((ロシア語で「特殊部隊」の意。ロシア国内に設立された雑多な特殊部隊の総称であって特定の[[部隊]]を指す語ではない。))|[[軍事]]|ロシア連邦内の各機関|ロシア連邦|
|テロ対策部隊アルファ |[[司法警察]]|ロシア連邦保安局|ロシア連邦|
|第八特殊軍団|[[軍事]]|[[朝鮮人民軍]]|朝鮮民主主義人民共和国|
|[[Su Alti Savunma>SAS]]|[[軍事]]|トルコ陸軍|トルコ共和国|
