【統制派】(とうせいは)

かつての大日本帝国陸軍において存在した将校の派閥のひとつ。

当初は暴力的手段による国家革新を目標としていたものの、あくまで国家改造のためなら直接行動をもいとわなかった皇道派と異なり、後に路線を一変させ、「陸軍大臣を通じて政治上の要望を実現する」という合法的な形で、列強に対抗し得る「高度国防国家」の建設を目指した。

中心人物には永田鉄山少将や東条英機大将大東亜戦争開戦時の首相兼陸軍大臣兼内務大臣)などがいた。

永田少将は1935年(昭和10年)8月、陸軍省軍務局長として在任中、皇道派の相沢三郎中佐*1に斬殺される*2。(相沢事件)

二・二六事件以後、統制派が軍部での指導権を握った。


*1 当時、歩兵第41連隊付。事件後、軍法会議で死刑を宣告され処刑。
*2 永田は没後、中将に昇進。

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