*&ruby(てんざん){【天山】}; [#xf5b28f5]
[[中島>富士重工業]] B6N.~
日本海軍の[[艦上攻撃機]]。[[連合国軍>連合国（第二次世界大戦）]]のコードネームは"&ruby(ジル){Jill};"。~
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海軍が昭和14年(1939年)に、中島飛行機に対して[[九七式艦上攻撃機]]の後継機となる「十四試艦上攻撃機」の開発を指示したのが始まり。~
要求された性能は「最高速度463km/h、[[航続距離]]は攻撃状態で3,330km」という、九七式艦攻に比べると過酷といってもいいものだった。~
このため、勢い機体が大型するのを承知で1,800馬力の護一一型を採用し、少しでも地上姿勢の全長を短くするために[[垂直尾翼]]を前傾させている。~
さらに燃料タンクの容量を増加させる目的からセミ[[インテグラルタンク]]を採用するなど各所に工夫を設けている。~
また試作機のテストの結果から、エンジンの[[トルク]]が大きいことが分かったので垂直尾翼の取り付け角度を機軸から二度十分寄せるといった改修も行われている。~
試作機は昭和17年（1942年）2月に完成し、昭和18年（1943年）8月に「天山一一型」として制式採用となった。~
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[[スペック>カタログスペック]]自体は世界最高レベルだったが、[[レーダー]]や[[近接信管]]といった[[米海軍>アメリカ軍]]の防空能力の向上や、搭乗員の練度の低下も重なり、相当な損害を出した。~
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現存する機体としては、二一型が[[スミソニアン航空博物館]]の保管施設において分解状態で保管されている。~
日本では愛媛県の[[紫電改]]展示館（馬瀬山公園内）に[[プロペラ]]が保存されている。~
**スペックデータ[#hdcad2fe]
|タイプ|CENTER:天山一一型|CENTER:天山一二型|
|機体略号|CENTER:B6N1|CENTER:B6N2|
|乗員|>|CENTER:3名|
|全長|>|CENTER:10.89m|
|全高|CENTER:3.8m|CENTER:3.80m|
|全幅|>|CENTER:14.89m/7.1935m（主翼折畳時）|
|[[主翼]]面積|>|CENTER:37.2��|
|[[自重>空虚重量]]|CENTER:3,223kg|CENTER:3,010kg|
|正規全備重量|>|CENTER:5,200kg|
|過荷重重量|>|CENTER:5,650kg|
|[[プロペラ]]|>|CENTER:定速4翅|
|[[発動機>エンジン]]|CENTER:中島「護」一一型&br;[[空冷>空冷エンジン]]星形14気筒×1基|CENTER:三菱「火星」二五型&br;[[空冷>空冷エンジン]]複列星形14気筒×1基|
|離昇出力|CENTER:1,870馬力|CENTER:1,850馬力|
|最大速度|CENTER:464km/h（高度4,800m）|CENTER:482km/h（高度4,000m）|
|[[航続距離]]&br;（正規/過過重/[[偵察]]）|CENTER:1,460km/3,447km/-|CENTER:1,750km/-/3,042km|
|[[実用上昇限度>上昇限度]]|CENTER:8,650m|CENTER:9,040m|
|固定武装|>|CENTER:7.7mm旋回機銃×2門&br;（後席上方・下方各2門）|
|爆装・雷装|>|CENTER:500kg[[爆弾]]または800kg爆弾×1発&br;250kg爆弾×2発&br;60kg爆弾×6発&br;九一式[[航空魚雷]]×1発&br;（爆弾・[[魚雷]]は上記のいずれかを選択して搭載する）|
**バリエーション [#h4c35f63]
-天山一一型（B6N1）：~
「護」一一型（公称1,750hp）発動機搭載型。（試作機込みで133機製造）~
生産1〜70号機にのみ7.7mm固定機銃を左主翼内に搭載している。~
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-天山一二型（B6N2）：~
「火星」二五型（公称1,680hp）発動機搭載型。~
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-天山一二型甲（B6N2a）：~
一二型に三式空六号無線電信機（[[機上電探>レーダー]]）を装備した型。~
また、後上方旋回機銃を13mm機銃に、後下方旋回機銃を7.92mm機銃に換装している。~
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-天山一三型（B6N3）：~
発動機を「火星」二五丙型に換装し、[[カウル]]・[[風防]]を再設計した型。試作2機のみ。~
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