【低圧砲】(ていあつほう)

low-pressure gun.

口径火砲に比して装薬使用量が少なく初活力の低い火砲
主に機甲部隊との遭遇が想定される前線用装甲車への搭載を主眼に置いた、小型軽量の戦車砲の事を指す。

現代の戦闘車両用長射程カノン砲、即ち戦車用の主砲は車重が40tを超える主力戦車に装備する事を前提に設計されている。
同じ砲を装甲車など40t未満の戦闘車両に搭載した場合、発砲時の反動が強すぎて横転や車体損壊を引き起こしかねない。

定義はあまり明快でなく、主な設計思想は大きく分けて二種類ある。

--野砲の亜種としての低圧砲--
装薬相応に軽い弾頭を扱う。口径に比して破壊力が低いものの、有効射程は比較的長い。
装弾筒付翼安定式徹甲弾を発射可能な構造だが、軽車両や歩兵に対する榴弾での制圧射撃に向いている。
--臼砲の亜種としての低圧砲--
口径相応に重い弾頭を扱う。初速が遅く有効射程・命中精度共に劣っているが、一発ごとの投射弾量は多大である。
基本的に対戦車砲として設計されており、成形炸薬弾を用いた対戦車戦闘に向いている。

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