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【中東戦争】 †
イスラエルと、エジプトを中心とするアラブ諸国(シリア、ヨルダン)との間に勃発した戦争。
代表的な大規模なものに1948年の第一次中東戦争から1973年の第四次中東戦争があり、散発的な戦闘を含めると2008年現在も終わる事無く続いている。
- 第一次中東戦争(イスラエル独立戦争)1948年
パレスチナに入植中であったユダヤ人集団が一方的にイスラエルの建国を宣言、それを認めないアラブ人勢力とそれを支援する周辺国がイスラエルの排除を目的とし勃発。
イスラエルは兵力差1/5以下であったが高い士気と戦術、各地に散らばるユダヤ人の協力資金により第二次世界大戦の余剰兵器を購入*1、アラブ諸国を跳ね返し、双方が国連の介入を受ける形で一応の終戦を迎えた。
- 第二次中東戦争(スエズ動乱)1956年
エジプトの指導者、ナセルがスエズ運河の領有を宣言、利権を持つ英仏国がイスラエルを扇動しエジプトに侵攻した。
英仏の兵器供与を受けたイスラエルの侵攻によりエジプトは防戦ままならずスエズ以東のシナイ半島を奪われた。
最終的には米ソを筆頭とした国際社会が英仏イを非難、*2撤退し戦争は終結した。
- 第三次中東戦争(六日間戦争)1967年6月5日〜1967年6月10日
アラブ諸国の侵攻計画を事前に察知したイスラエルが先制奇襲攻撃を実施し開戦。 イスラエル空軍による攻勢対航空作戦波状攻撃でエジプト空軍は400機の航空機を地上撃破され、1日目にして空軍力を失った。
イスラエル軍の空地一体戦によりシナイ半島全域、東エルサレム、ゴラン高原を占領し停戦した。
- 第四次中東戦争(ヨムキプール戦争 / ラマダン戦争)1973年10月6日〜
イスラエルの警戒が緩む贖罪の日(ヨムキプール)にあわせ、250機のエジプト空軍機がイスラエルへの先制奇襲攻撃を実施、第三次とは全く逆の状況にイスラエル軍は多大な損害を受ける。ソビエトからZSU-23-4、SA-6、SA-7といった兵器の供与を受けたシリア軍、エジプト両軍はゴラン高原、シナイ半島を奪還した。当時、イスラエル空軍機が装備していたRHAWシステムではこれらの新兵器に対応出来ず、F-4、A-4など60機の作戦機が開戦3日で失われることとなった。しかし、アメリカの大規模なバックアップを受けたイスラエルが反撃に移ると奪われた土地は再びイスラエルに占領され、シリアは首都ダマスカスの目前まで、エジプトはスエズまで押し戻され、停戦した。
1979年、4次にわたる中東戦争において、アラブの名盟主であったエジプトはイスラエルとの和平条約を締結、翌年には両国の国交が正常化し82年にはシナイ半島全域をエジプトに返還、イスラエル・エジプトの戦争は完全に終結し、現在に至るまで大規模な交戦はない。
イスラエル・シリア間では、レバノンを巡りその後も何度か大規模な交戦が勃発している。