*&ruby(たんきかんじゅう){【短機関銃】}; [#n839264d]
Sub-Machine Gun (SMG) サブマシンガン~

[[フルオート]]射撃の出来る小火器の内、比較的小型の至近距離戦闘用兵器。~
[[拳銃弾]]を使用する物が一般的だが、現在では[[小銃弾]]を使用する、アサルトライフルやカービンを小型化したものもサブマシンガンと呼ばれるようになっており、それぞれのカテゴリーの境界線は曖昧になりつつある。~
[[セミオート]]、[[フルオート]]の切り替えが出来るものが多いがが、中には[[フルオート]]しか出来ないタイプもある。~
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近距離での戦闘では、その火力や取り回しの容易さが非常に有効だが、遠距離の戦闘には不向きである。~
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イタリアのヴィラール・ペロサ(口径9mmグリセンティ)が、世界初の[[拳銃弾]]を使用するサブマシンガンと言われるが、[[バイポッド]]を装備する等、どちらかといえば従来の[[小銃弾]]を使用する[[機関銃]]を補間する目的で設計されていた。~
このため、ドイツのMP18が、現在に通ずる「小型軽量の[[自動火器]]」としての「サブマシンガン」の元祖と言われている。
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[[第一次世界大戦]]では[[塹壕戦]]においてその高い[[火力]]で重宝がられたが、[[第二次世界大戦]]以降、その[[有効射程]]の短さから限定的な使用にとどまるようになり、終戦後は[[自動小銃]]の登場によって[[軍隊]]ではその存在意義を失った。~

その後、冷戦時のテロリズムの台頭、犯罪の凶悪化に伴い、警察の重武装化が提唱されるようになり、警察による[[特殊部隊]]の創設も相次いだ。それらの部隊には、当初は軍と同様の[[自動小銃]]が配備されたが、その過大な威力により犯罪者以外の周辺に対する被害が問題視された。そこで、再び[[拳銃弾]]を使用するサブマシンガンに注目が集まったが、1970年代初頭に存在した製品はどれも[[命中精度]]に問題があり、人質を取られた場合などに要求される正確な射撃が困難であった。しかし、H&K [[MP5]]の登場は、これまでの問題点を一挙に解決し、サブマシンガンの有用性を広く世に知らしめることとなった。~
[[軍隊]]においても、対テロ作戦に従事する部隊を中心に、再び[[拳銃弾]]を使用するサブマシンガンを制式化する動きが広まっていったが、テロリストの重武装化に伴い、再び威力不足の問題が露呈したため、現在は[[小銃弾]]を使用するカービン等に主流が移っている。~

[[軍隊]]における、後方部隊等の自衛用火器として開発された[[PDW]]も、現在ではサブマシンガンの一種とされる。~

現在、[[拳銃弾]]を使用する物は主に警察用に使用される他、[[軍隊]]に於いては施設の警備用等、限定的に使用される事が多い。~
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~有名なものに、[[WW2>第二次世界大戦]]以前の物としては、アメリカのトンプソン、M3”グリスガン”、イギリスのステン、ドイツの[[MP40]]、旧ソ連の[[PPSh]]等がある。~
また、大戦後のものとしては、イスラエルのUZI、ドイツのMP5、アメリカのイングラム等が著名である。~
さらに、ドイツのG36CやHK53、スイスのSIG552、アメリカのM16のコンパクトモデル(銃身長10インチ程度の物)等も「サブマシンガン」と分類されることがある。~
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関連:[[PDW]] [[MP5]]  [[PPSh]]  [[M3]] [[トンプソン]] [[ステン]] [[UZI]]

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