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【短機関銃】 †
Sub-Machine Gun (SMG) サブマシンガン
フルオート射撃が可能なように設計された拳銃。
拳銃としては大型で、肩で反動を支えるストックなどを取り付けるものが一般的。
拳銃の形状を全く変えずにフルオートに対応させただけのマシンピストル、自動小銃を小型化したものなども含まれる。
軍事史においてはイタリアのヴィラール・ペロサが短機関銃の第一号とされる*1。
設計思想上はその後ドイツで開発されたMP18を以って、一個の分類に値する一応の完成系が出来上がったものと言われる。
第一次世界大戦の塹壕戦に投入され、超軽量の機関銃として重宝された。
しかし有効射程の問題から第二次世界大戦で早くも軍用銃として第一線を退き、自動小銃の登場によって一旦命脈が絶たれた。
冷戦時代にはテロリズムと凶悪犯罪に対応するため警察の重武装化と特殊部隊の創設が相次ぐ。
この情勢下では自動小銃の弱点、屋内での取り回しの悪さと、誤射による被害の大きさが露呈。
この問題を解決するCQB用の兵器として次世代の短機関銃が脚光を浴びる事となる*2。
しかし、現在ではテロリストの重武装化によって破壊力の要求が高くなっている。
自動小銃も小型化が進んでおり、現在ではCQBにも自動小銃で対応する事が多くなった。
現在の短機関銃は警察機関用、施設警備用などのPDWとして用いられている。
*1 アイデア自体の起源は定かでない。「機関銃を軽量小型化する目的で設計されたもの」とも、「不時発射で偶発的にフルオートになってしまった半自動式拳銃の挙動を再現したもの」とも言われる。
*2 拳銃弾で高い命中精度を確保するH&K MP5はこの時代を代表する短機関銃の傑作として名高い。