【第82空挺師団(アメリカ軍)】(だいはちじゅうにくうていしだん(あめりかぐん))

概要
創設1917年(第82歩兵師団として)
所属国アメリカ合衆国
部隊編制単位師団
兵種、任務、特性空挺
上級部隊第18空挺軍団
所在地フォート・ブラッグ(ノースカロライナ州)

U.S.Army 82nd Airborne Division "All American".

アメリカ陸軍師団のひとつ。空挺師団
後述する歴史的経緯から「オールアメリカン?」「アメリカ儀仗兵(America's Guard of Honor)」などと称される著名な部隊である。

アメリカ陸軍師団編制が導入されたのは比較的遅く、アメリカが第一次世界大戦へ参戦した1917年のことであった。
それ以前は各地の「連隊」か「大隊」が最大の部隊単位であったが、欧州に派兵するためにそれらを束ねて歩兵師団が編成された。

この時、後詰めとして合衆国の全48州*1から予備役将兵を集めて「予備役歩兵師団」を編成。
これが後の全州兵の集合として「オールアメリカン」と称された*2
この予備役歩兵師団は、終戦と共に司令部を除いて非活性化されたが、第二次世界大戦を契機に空挺師団として再編成
以後もさまざまな戦争に投入された。

現在の本師団は第18空挺軍団の隷下に属し、ノースカロライナ州フォート・ブラッグに駐留している。
4個の歩兵旅団戦闘団及び1個航空戦闘旅団からなる約15,000名の兵員を擁し、世界各地への緊急展開を主任務としている。

編制

  • 師団本部
    • 第82師団特別大隊
      • 師団本部中隊
      • 師団本部大隊
      • A通信中隊
      • 第82空挺師団音楽隊
      • 上級空挺学校
    • 第82通信中隊
    • 第11補給中隊
    • 第21化学防護中隊
    • 第82会計隊
    • 第4防空砲兵連隊第1大隊
    • 第501軍事情報大隊
    • 第141通信大隊
    • 第123主要支援大隊
    • 第501憲兵中隊
    • 第82空挺師団音楽隊
  • 第1旅団戦闘団
    • 第1旅団特別任務大隊(BTSB)
    • 第504落下傘歩兵連隊 第1大隊
    • 第504落下傘歩兵連隊 第2大隊
    • 第73騎兵連隊 第3大隊
    • 第319空挺砲兵連隊 第3大隊
    • 第307旅団支援大隊
  • 第2旅団戦闘団
    • 第2旅団特別任務大隊(BSTB)
    • 第325空挺歩兵連隊 第1大隊
    • 第325空挺歩兵連隊 第2大隊
    • 第73騎兵連隊 第1大隊
    • 第319空挺砲兵連隊 第2大隊
    • 第407旅団支援大隊
  • 第3旅団戦闘団
    • 第3旅団特別任務大隊(BSTB)
    • 第505落下傘歩兵連隊 第1大隊
    • 第505落下傘歩兵連隊 第2大隊
    • 第73騎兵連隊 第5大隊
    • 第319空挺砲兵連隊 第1大隊
    • 第82旅団支援大隊
  • 第4旅団戦闘団
    • 第4旅団特別任務大隊(BSTB)
    • 第508落下傘歩兵連隊 第1大隊
    • 第508落下傘歩兵連隊 第2大隊
    • 第73騎兵連隊 第4大隊
    • 第321砲兵連隊 第2大隊
    • 第782旅団支援大隊
  • 航空戦闘旅団
    • 第82航空連隊第1大隊
    • 第82航空連隊第2大隊
    • 第82航空連隊第3大隊
    • 第17騎兵連隊第1大隊
    • 第122航空機支援大隊
  • 第18砲兵旅団
    • 第321砲兵連隊第1大隊
    • 第321砲兵連隊第3大隊
    • 第27砲兵連隊第3大隊
    • 第4防空第3大隊
    • 第188旅団支援大隊
    • 第206通信中隊

空軍の支援部隊

第18空軍第437空輸航空団
サウスカロライナ州チャールストン統合航空基地所在。
部隊管理は空軍航空機動集団、作戦指揮上はアメリカ輸送軍の隷下にある。
第14空輸飛行隊
C-17を装備。師団の兵員・装備・資材の空輸支援にあたる。

*1 当時、まだアラスカ州とハワイ州は編入されていなかった。
*2 同じような経緯で編成された部隊に「第101歩兵師団(後にこちらも空挺部隊に改編され、現在は「(航空強襲)」という副称号を持った空挺師団となっている)」がある。

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