【大本営発表】(だいほんえいはっぴょう)

  1. 太平洋戦争中の日本において、大本営が新聞やラジオなどのマスメディアを通じて行った公式戦況報告のこと。
    戦争初期の頃は各国の中でも群を抜く報道の正確さを誇っていた。
    しかしミッドウェイ海戦以降、戦況が苦しくなるにつれ、真実は戦略的及び戦術的大敗北であっても国民の士気を高めるために大勝利と発表するなど、きわめて真実性に欠けるものとなってしまった。
    これは、ミッドウェイ以降熟練パイロットの損耗が激しく、変わりに前線に出た錬度の低いパイロットたちが戦果確認を十分にできなかったためでもある。
    なおラジオで報道される場合、戦勝報告には「軍艦マーチ」、敗戦報告には「海ゆかば」が流された。
    台湾沖航空戦
    「我部隊は10月12日以降連日連夜台湾及「ルソン」東方海面の敵機動部隊を猛攻し其の過半の兵力を壊滅して之を潰走せしめたり」 
    「(一)我方の収めたる戦果綜合次の如し」 
    轟撃沈 航空母艦11隻 戦艦2隻 巡洋艦3隻 巡洋艦若(もしく)は駆逐艦1隻 
    撃破 航空母艦8隻 戦艦2隻 巡洋艦4隻 巡洋艦若は駆逐艦1隻 艦種不詳13隻 
    「(二)我方の損害 飛行機未帰還312機」 
    「(註)本戦闘を台湾沖航空戦と呼稱す」 
    
    真実の損害
    日本:航空機312機 
    米国:航空機89機 重巡洋艦2隻大破
  2. 1.から転じて、誇張された嘘の代名詞。

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