*&ruby(だいりせんそう){【代理戦争】}; [#s5184bd3]
元々の戦争当事国ではない国家が何らかの理由で((外交的得点、通商路の確保、安全保障、思想や宗教上の要請など。))新たに参戦する戦争。~
その性質上、新たな参戦国は戦争当事国のいずれかと軍事的協力関係を構築しなければならない。~
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一般には[[冷戦]]時代にアメリカ・ソビエトが介入した戦争を指すが、軍事史を紐解けば珍しい事例ではない。~
他国からの介入が無意味である場合((例えば日本の戦国時代。&br;  日本列島で起きていた事変は海外のあらゆる通商路や安全保障と無関係な出来事であった。&br;  よって海外のどの国も日本列島に介入する意義を感じていなかったのである。))を除く全ての戦争は、常に他国の介入によって代理戦争になる可能性を持つ。~
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現地の国家から見れば、新たな[[同盟国]]の資本で[[兵站]]の経済負担を軽減する効果が期待できる。~
>およそどのような国家でも、自国領内での[[国家総力戦]]が1年続けば財政が破綻する。~
従って、[[紛争]]の早期決着に失敗した小国は代理戦争のリスクを承知の上でも[[同盟国]]を探す必要性が生じる。

新たな参戦国は、失われる人命の多くと、戦禍による国土荒廃のほぼ全てを[[同盟国]]に負担させる効果を期待できる。~
>もちろんこの恩恵は「そもそも戦争しないなら負担しなくて良い」性質のものである。~
従って、代理戦争は近い将来に予想される[[全面戦争>国家総力戦]]に備えた戦略の一部である事が多い。


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