【代将】(だいしょう)

Brigadier(陸軍)/Commodore(海軍)/Air commodore(空軍)

職業軍人の階級もしくは称号のひとつ。
本項では通常、准将と訳されるBrigadier、Air Commodoreも佐官扱いであるので、便宜上、同様に扱う。

本来、代将は海軍において戦隊司令官の任に当たる大佐(階級未分化だった時代は海佐*1)が、その期間のみに与えられた職位である。
その後、海軍軍人の階級が整備された後も「司令官たる大佐」を「艦長たる大佐」の上位に位置付ける必要から「将官の代理」として代将の職位ないし階級が設けられた。
特にアメリカ海軍では、19世紀まで将官の昇任に議会の議決が必要な事から、代将制度が盛んに使われた*2

その由来は、イギリス海軍の場合、将官の身分化により昇任が定員や年功などで制約されるようになり、将官の資格を持つ者がいない場合、最先任の海佐が複数の艦を
指揮するケースが生じたためである。尚、代将制度は、第一次英蘭戦争時にオランダ海軍が最初に設けたとされる。


*1 艦長の階級としての呼称。
*2 現在では階級ではなく、駆逐艦戦隊・水陸両用戦隊・沿岸戦闘集団・潜水艦戦隊・航空団及び海軍造船連隊を指揮する先任の大佐に与えられる「称号」として用いられている。

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