【隊形】 †
陸軍、特に歩兵や機甲部隊が前線付近で移動する際の整列方法。
軍隊は孤立を避けるため一般に最も遅いものに合わせて行軍する。
また、遭遇する可能性の高い状況を選定し、その状況で最も効率的に行動できるよう隊形が整えられる。
典型的な隊形 †
縦隊 †
一般的な意味での「整列」「行列」。先頭を進む者から順に縦に並ぶ。
味方の位置を改めて把握する必要がほとんどなく、混乱が生じにくく移動が速い。
また、森林・市街地・道路を進む場合はスペースの関係で縦隊以外に選択の余地がない場合も多い。
交戦時の火力支援が困難で、先頭や最後尾が極めて危険。
交戦が予想される場合は敵に遭遇する前に他の隊形に配置転換する必要がある。
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横隊 †
所在の明らかな敵を攻撃する際の隊形。
敵正面に向かって可能な限り横に幅広く展開し、全火力を敵に集中する。
隊形を維持したまま撤退するのはほとんど不可能に近い。
また側面からの奇襲に対しても応戦するのが困難。
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斜行 †
奇襲を受ける可能性がある場合の移動隊形。
左右どちらかの側面を特に警戒し、進行方向に対して斜めの列を取って前進する。
縦隊と横隊の中間であり、それほど速くもないし火力集中も十分でない。
基本的には敵の所在が発覚次第に横隊を組み直す部隊運用が想定される。
敵に隊形を把握された場合、縦隊と同様に先頭から潰されていく公算が大きい。
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鈎型 †
明らかに包囲されている状況下で攻撃を行う隊形。
部隊を二つの横隊に分割して同時に攻撃を仕掛ける。
先制攻撃で敵の包囲を破綻させなければならず、防御には不向き。
二つの横隊の間隙に浸透されて各個撃破される危険性が高い。
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方円 †
敵の配置が全く予測不可能な場合の防御隊形。
所在不明の敵に備えるため、東西南北360度に均等に戦力を配置する。
基地を設営する場合など、何らかの理由で移動できない時に用いる。
方円を維持したまま戦闘や移動を行う事は原則としてない。
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鶴翼 †
敵を包囲するための隊形。
横隊の両端(両翼)を先だって前進させ、十字砲火を形成する。
正面の敵を強力に拘束できる反面、側面が非常に弱い。
また、機動力に優れた敵に追随しようとすると誤射が発生しやすい。
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楔形 †
全員で突撃するための隊形。
敵戦列の中に楔のように食い込んで間隙を広げ、敵の隊形を分断して混乱を強いる。
機動は迅速だが生存性は十分でなく、特に先頭集団が非常に危険である。
徒歩行軍では元の速度が遅すぎて利点を活かせないため、騎兵ないし機甲部隊を必要とする。
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