【耐空証明】 †
Airworthiness certificate.
航空機の強度・構造・性能が、一定の安全基準及び環境上の基準に適合するかを検査し、適合していることを認める証明。
自動車の「車検」に相当するもので、この証明を受けない航空機は原則として飛行することができない。
日本では国土交通省が発給している。
なお、自衛隊の使用する航空機については「自衛隊法第107条」、在日アメリカ軍の使用する航空機については「日米地位協定」により耐空証明の発給を不要としている。
11条但し書き †
日本国の航空法第11条1項の但し書きを根拠法令とする、試験飛行等を目的とした航空機の飛行許可のこと。
通常の耐空証明書が発給されていない、あるいは一時的に効力が停止されている機体などを飛行させようとする際、国土交通大臣の職権により許可されるもので、以下のような例がある。
- 製造業者や研究機関が航空機やその装備の研究開発のために行う飛行
- 整備または改造のため、その実施基地までの回航
- 輸出入のための空輸
- 指定された運用限界を超えて行う飛行*1
- 外国航空機の一時的な国内使用における飛行
- 外国航空機のうち、耐空証明の取得が困難な機体の飛行
- アメリカ政府の発行した「Experimental Category」の耐空証明を持つ航空機の飛行
- 防衛省に納入される予定の航空機の飛行
- 自作航空機の試験飛行
- 超軽量動力機あるいはジャイロプレーンに関する試験飛行
実際の運用としては、耐空証明が失効した機体が再度耐空証明を取得しようとする際の試験飛行に際して申請・許可されるケースが多い。
また、特殊な航空機のデモフライトに際して申請されたり*2、日本国内で外国籍機として登録され、当該国の耐空証明を持たない機体が日本国内で飛行する際に申請されるケースもある。