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*&ruby(たいちそくど){【対地速度】}; [#if4edd77]
地面および海面の、ある静止した一点に対する相対速度。通常、乗り物の[[速度]]とは対地速度をさす。~
地球の地表上のある一点を静止点とみなし、その地点からの距離を基準として定義される[[速度]]。~
地上の車両や海上の船舶において[[速度]]という場合、原則として対地速度を用いる。~
~
但し、地面や海面に接せず空中を航行する[[航空機]]に関しては速度の基準となる指標は空気であり、通常[[対気速度]]が用いられる。航空機が対地速度を計測するには幾つかの手段を用いる必要がある。
[[航空機]]の場合、空中で対地速度を計測するのが長らく困難であったため、単に[[速度]]という場合は[[対気速度]]を指す。~

+地上から風速・風向を教えてもらう。~
空気の流れ=風速・風向を[[対気速度]]から足し引きすればよい。~
~
+[[DME]]と交信する。~
地上の[[DME]]局との接近速度を知ることができる。~
地上にある局と飛行中を航行する[[航空機]]とでは高度差が有るため、原理上近ければ近いほど誤差は大きくなる。~
~
+[[GPS>全地球測位装置]]を用いる。~
正確、かつ安価に[[対地速度]]を求める事ができる。~
~
+[[慣性航法装置]]を用いる。~
上記手段とは異なり、外部の援助をなしに求める事ができるが、長距離を飛行するほど誤差は増大する。~
~
+[[ドップラーレーダー]]を用いる。~
同じく外部の援助なしに、かつ正確に求める事ができるが、[[戦闘機]]や大型機にしか搭載されていない。~
**空中で対地速度を計測する方法 [#m62282c2]
:風向・風速を特定する|機体周辺における気流の風向・風速がわかっていれば、[[対気速度]]から数学的に対地速度を算出できる。~
ただし、[[航空機]]はふつう風向・風速を測定する手段を有しておらず、[[航空交通管制]]からの通達を受ける必要がある。
:[[DME]]|地上の[[DME]]局と交信し、定期的に[[DME]]局との距離を測定する事で、対地速度を算出できる。~
原理上、地上の[[DME]]局との[[高度]]差が大きいほど、また[[DME]]局との距離が近いほど誤差が大きい。~
:[[GPS>全地球測位装置]]|定期的に機体の緯度・経度を特定する事で対地速度を算出する。~
現代ではもっとも正確かつ安価で、航空機において最も一般的な対地速度の測定方法。
:[[慣性航法装置]]|機体の加速度を計測し、そこから積分によって対地速度を算出する。~
外部との交信を必要としない反面、測定開始から時間が経過するごとに誤差が増大していく。
:[[ドップラーレーダー]]|地表との相対速度(定義上の対地速度)を直接的に計測できる。~
外部との交信を必要せず、かつ原理的に最も正確に測定できるが、[[戦闘機]]や大型機にしか搭載されない高価な機材である。


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