【掃海艇】(そうかいてい)

Mine Sweeper.

機雷の探知・除去を任務とする艦艇
より大型の艦は「掃海艦」とも呼ばれる。

磁気に感応する機雷に対応するため、船体には磁性を帯びない素材(木材やプラスチック、アルミニウムなど)が用いられることが多い。

分類

掃海艇は、西側諸国においてはおおむね以下のように分類されている。

掃海艦・大型掃海艇(Mine Sweeper Ocean)
主に外洋域において、深深度機雷の掃討に従事する。
中型掃海艇(Mine Sweeper Coastal,MSC)
「沿岸掃海艇」とも呼ばれる。
小型掃海艇(Mine Sweeping Boats,MSB)
MSCでは対処困難な浅海域・内水の掃海や、MSCの安全確保のための前駆掃海などを受け持つ。
アメリカ海軍海上自衛隊では、1990年代までにすべて退役している*1

また、ソ連/ロシア海軍では排水量を基準に次の5段階に分けられている。

海洋掃海艦
排水量600〜1300トンまでのもの。
基地掃海艇
排水量600トンまでのもの。
泊地掃海艇
排水量250トンまでのもの。
河川掃海艇
排水量100トンまでのもの。
掃海ランチ
河川掃海艇よりも小型のもの。

主な掃海艇

  • 日本
    • 大日本帝国海軍
      • 第一号型掃海艇
      • 潮型掃海艇(元神風型駆逐艦。後に浦波型→第七号型(初代))
      • 第五号型掃海艇
      • 第七号型掃海艇(2代、元海風型駆逐艦)
      • 第九号型掃海艇(元楢型駆逐艦)
      • 第十三号型掃海艇
      • 第十七号型掃海艇
      • 第七号型掃海艇(3代)
      • 第十九号型掃海艇
      • 第百一号型掃海艇*2
      • 第一号型掃海特務艇
      • 第百一号型掃海特務艇*3
    • 海上自衛隊
      • 編入掃海船
      • やえやま型掃海艇
      • あわじ型掃海艇
      • あただ型掃海艇
      • やしろ
      • かさど型掃海艇
      • たかみ型掃海艇
      • はつしま型掃海艇
      • うわじま型掃海艇
      • すがしま型掃海艇
      • ひらしま型掃海艇
      • えのしま型掃海艇
      • 掃海艇1号型
  • アメリカ
    • YMS-1級掃海艇
    • ブルーバード級掃海艇
    • アグレッシブ級掃海艇
    • アジャイル級掃海艇
    • アヴェンジャー級掃海艇
    • オスプレイ級機雷掃討艇
  • イギリス
    • トン級掃海艇
    • ハント級掃海艇
    • リバー級掃海艇
    • サンダウン級機雷掃討艇
  • フランス/オランダ/ベルギー
    • トリパルタイト型機雷掃討艇
  • ドイツ
    • リンダウ級掃海艇
    • ハーメルン級掃海艇
    • クルムバッハ級機雷掃討艇
    • フランケンタール級機雷掃討艇
    • エンスドルフ級掃海艇
  • 東ドイツ
    • クラーケ型掃海艇
    • コンドール型掃海艇
  • イタリア
    • レリチ級機雷掃討艇
  • スウェーデン
    • ランドソルト級機雷掃討艇
  • スペイン
    • ゼクーラ級機雷掃討艇
  • 韓国
    • 襄陽級掃海艇
    • 江景級掃海艇
  • 中国
    • 渦池型 (ウォチ型/081型)
    • 渦掃型 (ウォサオ型/082型)
    • 渦蔵型 (ウォザン型/082-I型)
  • ユーゴスラビア(現セルビア陸軍河川艦隊)
    • ネシュティン級河川掃海艇
  • 南アフリカ
    • リバー級機雷掃討艇


*1 ヘリコプター遠隔掃海具で代替されたため。
*2 太平洋戦争開戦時に香港で建造中だったイギリス海軍用のバンゴール級掃海艇の2隻「タイタム」と「ワグラン」を日本側が接収して完成させたもの。
*3 元オランダ海軍のジェンベル級掃海艇。太平洋戦争の南方作戦時に建造中、またはタンジョン・プリオクの陥落に際して自沈した7隻を鹵獲したもの。

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