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*&ruby(そげきしゅ){【狙撃手】}; [#ge2c8af1]
Sniper.~
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標的を遠距離から[[狙撃]]して殺傷行為を行う専門職。~
軍隊の場合、任務の性質上敵を最も間近で観察できるため、斥候としての役割((敵の人数や装備・部隊の配置などを偵察するだけでなく、場合によっては[[空爆]]の誘導すら行うこともある。))もある。~
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一般的には、警察が人質籠城事件などの緊急時に人質の命を救うために「一発で確実に犯人を射殺する」職務として知られる。~
この種の任務の場合、状況を観察して指示を送る観測手と、実際に射撃する射手の二人一組で行動する((セルビア[[紛争]]では狙撃手・[[機関銃]]手・[[自動小銃]]射手の3人編成が組まれていた事がある。これは狙撃班自体が攻撃を受ける危険性を考慮したもので、即応が難しい狙撃手の安全を他2名で確保する。))~
この種の任務の場合、状況を観察して指示を送る観測手と、実際に射撃する射手の二人一組で行動する((セルビア[[紛争]]では狙撃手・[[機関銃]]手・[[自動小銃]]射手の三人編成が組まれていた事がある。&br;  これは、狙撃班自体が攻撃を受ける危険性を考慮したもので、即応が難しい狙撃手の安全を他二名で確保する。))。~
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軍隊では[[歩兵]]の一部が[[特殊部隊]]としてこのような訓練を受けているが、実際のところ必要になれば誰しも[[狙撃]]せざるを得ないため狙撃だけで専門職とする事は少なく、偵察など単独行動を強いられやすい任務に従事する兵が狙撃手を兼任する事が多い。~
民間では要人を[[暗殺]]する手段としての[[狙撃]]を行うイメージも強いが、これは単に計画殺人の手段として[[小銃]]が比較的手軽なものである事に起因している。~
戦場で将校、官僚、伝令などを射殺する場合を除き、訓練された狙撃手がこれを行う事はほとんどない((治安の保たれた市街地で殺人事件を起こした場合、その狙撃手が警察の捜査を振り切るのは事実上不可能である。))。~
軍隊では、一部の[[歩兵]]が[[特殊部隊>特殊部隊(軍事)]]の活動の一環としてこのような訓練を受けている。~
実際のところ、狙撃する機会を戦場で確保するのは困難で、[[狙撃]]が必要な場面の多くは突発的である。~
狙撃だけで専門職とする事は少なく、[[偵察]]や[[ゲリラ戦]]を行う兵が必要に応じて狙撃手を兼任する事が多い。

>[[狙撃銃]]の[[有効射程]]圏内に入る前に存在を知られると[[間接砲撃]]で殺されてしまう公算が高い。~
かといって、近すぎれば当然ながら敵の反撃で射殺される危険性がある。~
[[狙撃]]は、それが有効な時は極めて有効な一方、実行困難な時はとことん困難を極める。

要人を[[暗殺]]する手段として[[狙撃]]を行うイメージも強いが、これは単なる計画殺人である。~
戦場で[[将校]]、官僚、伝令などを射殺する場合を除き、訓練された狙撃手が[[暗殺]]に関与する事はほとんどない((治安の保たれた市街地で殺人事件を起こした場合、その狙撃手が警察の捜査を振り切るのは事実上不可能である。))。~
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その性質上、射撃の訓練「だけ」を繰り返しているようなイメージがあるが((夜間に標的がくわえていたタバコの火だけを頼りに頭部を撃ち抜けるくらいの技量は要求される。))、実際にはそれ以上に狙撃する場所の確保や敵の行動予測、見つからないためのカモフラージュなどが重視される。~
敵が狙撃手の存在を予想している場合に[[狙撃]]できる状況が訪れる確率はあまり高くない。軍事的見識のない犯罪者を相手取る場合でさえ、犯人の逃走経路全てを狙撃できるほど多数の狙撃手を配置しなければ取り逃がす可能性が出てくる。~
戦場においては敵が[[狙撃銃]]の[[有効射程]]圏内に入る前に存在を知られると[[間接砲撃]]で殺されてしまう公算が高く、かといって近すぎれば当然ながら敵の反撃で射殺される危険性がある。~
また、一連の[[狙撃]]で想定する敵の全てを射殺するのは困難で(そもそも携行した弾数より敵の人数の方が多い場合もある)、[[狙撃]]を終えてから追跡を振り切って[[撤退]]するまで居場所が発覚する事は許されない((狙撃手は戦争では例外的に「誰を殺したか」を完全に把握できるため憎悪されやすく、捕虜として扱わずに射殺する場合が多い。))。~
その性質上、射撃の訓練は極めて重要であり、百発百中を見込めなければ狙撃手になれない((夜間に標的がくわえていたタバコの火だけを頼りに頭部を撃ち抜けるくらいの技量は要求される。))。~
しかし実務では、狙撃位置の確保や敵の行動予測、[[偽装>迷彩]]や隠密行動のカモフラージュなどが重視される。~
敵が狙撃手の存在を予想している場合に[[狙撃]]できる状況が訪れる確率はあまり高くない。~
軍事的見識のない犯罪者を相手取る場合でさえ、逃走経路次第では撃つ機会がない場合もある。~
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また、戦場で一人の狙撃手が遭遇する敵の全てを射殺するのは困難である((そもそも携行した弾数より敵の人数の方が多い場合も珍しくない。&br;  敵に発見されるまでの所要時間を考えると、必中の狙撃を100発も撃ち続けるのは不可能に近い。))。~
[[狙撃]]を終えたら追跡を振り切って[[撤退]]する必要があり、居場所が発覚する事は許されない。~
狙撃手は憎悪されやすく、交戦後の[[降伏]]が拒否されて[[略式の処刑]]に処される危険性が高い。~

>敵の[[歩兵]]は味方を殺したかもしれないが、殺していないかもしれない。~
仮に殺したのが明白でも、それは敵の上官に命令されたからであって自分の意志ではない。~
しかし狙撃手は交戦中に誰を殺したかがほぼ常に明白である上に、常に自分の判断で撃っている。

関連:[[小銃]] [[狙撃銃]]


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