- バックアップ一覧
- 差分 を表示
- 現在との差分 を表示
- ソース を表示
- 全滅 へ行く。
- 1 (2012-12-07 (金) 21:16:10)
- 2 (2012-12-08 (土) 02:55:14)
- 3 (2012-12-08 (土) 06:02:54)
- 4 (2012-12-08 (土) 13:39:58)
- 5 (2012-12-09 (日) 12:02:21)
- 6 (2013-01-27 (日) 13:39:29)
- 7 (2013-01-27 (日) 23:40:23)
- 8 (2013-01-28 (月) 21:00:02)
- 9 (2013-01-29 (火) 21:06:16)
- 10 (2013-02-03 (日) 19:18:18)
- 11 (2016-12-03 (土) 21:24:08)
- 12 (2017-10-24 (火) 18:26:03)
- 13 (2021-10-31 (日) 08:21:34)
- 14 (2022-07-05 (火) 18:59:50)
【全滅】 †
annihilate.
ある特定の用途・目的に利用できる資源や人材が何一つ残っていない状態。
日本語では「壊滅」と呼ぶ事もあり、他者を全滅させる事を「殲滅」と言い換える事もある。
軍事において「全滅」という場合、(原則として)「部隊に戦える人間が誰もいなくなった」状態を指す。
無論、実際にそのような事態が発生する最大の原因は戦闘による損害である。
ただし、「全滅」は必ずしも部隊全員が皆殺しにされた事を意味するものではなく、以下にあげるような事態が起きた際にそう判断されることも多い。
便宜的な用法 †
軍事における「全滅」という言葉は、以下のようなケースで用いられることも多い。
- 部隊が一時的に所在不明になった場合
ECMの影響や通信機器の破損などにより、他の部隊から見て所在が判らなくなってしまえば、その部隊は所在が判るまで「戦力」とみなされず、事実上「全滅」したものとして扱われる。
また、撤退や後送に際して混乱が生じた場合にも、同様に所在の確認が取れるまで全滅とみなす事がある。
- 部隊が敵に降伏した場合
この場合、経緯はどうあれその部隊は「戦えない」ので全滅とみなされる。
- 部隊にまだ活動可能な人員が生き残っているが、必要な装備・施設を失って規定の作戦行動を完遂できなくなった場合
たとえば、空軍にあっては「飛行場の燃料備蓄が尽きた場合」「部隊に属する機体が全て撃破されたが、エビエーターが生き残っている場合」などがそれに当たり、野戦部隊にあっては「弾薬の備蓄が尽きた時」などであり、海軍にあっては「艦隊に属する艦艇が全て撃破されたが、乗員が生き残っている場合」などのケースがそれに当てはまる。
- 訓練や演習で「戦力の2〜3割が失われた」場合
ここでの「戦力」とは、基本的に、ある指揮官が指令を与える直接の部下1名を基本単位とする*1。
劣勢に陥った部隊の勝機は漸減するため*2、指揮官は皆殺しにされる前のある時点で敗北を確信する。
それがどの時点かは個々の状況によるが、基本的には損耗率30%程度が勝利を望める限界とされる。
ただし、これは増援の到着が望めず、またそもそも撤退が可能である場合にのみ適用される。
状況によっては殲滅されるまで死守を続ける事もあり得るし、逆に無血の降伏も起こりえる。
通常、こうした全滅判定は一時的なものであり、後方での再編成によって戦力を取り戻すものと期待される。
ただし、兵站や制度上の事情から部隊の再編成が断念される可能性もある*3。
*1 中隊長の視点で見るなら配下の小隊長、戦闘機の編隊なら個々の機体に搭乗するパイロットが問題となる。
*2 ランチェスターの第二法則によれば、彼我の戦力差は時間経過と共に拡大していくものとされる。
*3 例えば、1個師団のほぼ全員がKIAとなった場合、その師団はもはや再建不可能とみなされる。
仮に行動可能な状態で生き残っている将兵がいたとしても、比較的欠員が少ない他の部隊に組み込んで再編成したほうが合理的であろう。