【戦闘機マフィア】(せんとうきまふぃあ)

1960年代後半から1970年代にかけてのアメリカにて、戦闘機開発に関するロビー活動に従事していた軍官僚(ペンタゴン勤務の空軍将校・高級文官)たちの俗称。

当時、戦闘機空対空ミサイルの発展とともに、重厚長大、かつ高コスト化を伴う進化を続けていた。
彼らはそんな潮流に対し疑問を投げかけ、単純・軽量・低コストな戦闘機による目視内射程での格闘戦への回帰を訴えていた。
当初「空軍の能力を削る厄介者」という認識から、大っぴらな活動を行わず隠れた勢力として存在していたため、「マフィア」という悪名が付けられた。

この勢力によるロビー活動は、F-15として結実した。
しかし、彼らにとってF-15はまだ大きく、重く、高価にすぎた。
さらに後にはLWF計画、LCF計画からF-16F/A-18という傑作機が誕生する。

しかし、皮肉な事に彼らのロビー活動の成果であるF-15F-16F/A-18は、いずれも当初の理念が忘れ去られ、総じて大型化・重装備化したマルチロールファイターとしての能力が求められ、格闘戦能力がトレードオフされている。


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