【戦車】(せんしゃ)

  1. 兵士の乗った車輪付きゴンドラを馬が牽引する乗り物。 チャリオット。
    古代ローマ帝国が集団で使用し、圧倒的な強さを誇った。
    また、速さを競う競馬のような競技があり、人々に大変な人気があった。

  2. 装甲化された車体に武装をもち、履帯による高い敵陣地突破能力をもった戦闘車両。 通称タンク。

    世界初の戦車マーク1が登場したのは、第一次世界大戦である。 このころの戦車は鉄条網、堀、機関銃、塹壕などからなる敵の陣地を突破できる能力を持った車輌であった。 すなわち、戦車は無限軌道を装備し、敵の銃弾や砲弾に耐えうる装甲を持ち、一定の武装をした車輌であり、主目的は歩兵部隊の前進支援であった。
    第二次世界大戦ごろからは、さまざまな装甲化された戦闘車輌が登場したため、戦車には敵陣地突破や歩兵支援の能力に加えて、敵の装甲車輌を撃破できる能力が求められるようになった。 そのため、戦車とは敵の装甲戦闘車輌と攻撃的機動戦闘が行える車輌を特に指すようになった。 すなわち、敵装甲車輌に対して有効な打撃を与えられる砲を旋回砲塔に備え、敵の砲撃から防護する装甲を持ち、無限軌道によって車体を支えた上で機動戦闘をなしうるだけの機動力を確保した車輌である。
    一方、敵戦車の攻撃を目的とするが敵戦車との機動戦闘能力を持たない車輌は戦車駆逐車、支援砲撃を行う車輌は突撃砲自走榴弾砲などと呼ばれる。

    時代によって「戦車」に違いはあるが、すべての時代に共通するのは、装甲化された車体に武装を備え、無限軌道で走行し高い敵陣地突破能力をもつが、航空機に対して殆ど無力な車輌ということである。
    戦後は対戦車ミサイルの発達が著しく、一時は戦車無用論も囁かれたが、高い機動力、火力と装甲、そして味方の士気に与える影響は絶大であり、今もって「陸戦の王者」である。

    戦車の車体を流用して作られた車輌として、駆逐戦車対空戦車?架橋戦車?回収戦車?などがあるが、これらは厳密には戦車ではない。


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