*&ruby(かわさきじゅうこうぎょう){【川崎重工業】}; [#a7000825]
川崎重工業株式会社~
(KHI: Kawasaki Heavy Industries)~
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オートバイや[[航空機]]、船舶、鉄道車両などの製造を行っている日本の機械メーカー。川崎重工とも略される。~
本社は兵庫県神戸市中央区に所在する。~
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もともとは1878年、東京・築地に「川崎築地造船所」として設立されたが、大規模な工場の敷地を求めて1896年に神戸へ移転し「川崎造船所」となった。~
1918年から[[航空機]]の製造を開始し、1937年にこの部門を「川崎航空機」として分社する一方((車両部門も1928年に「川崎車輌」として独立している。))、本体は1939年に現在の社名「川崎重工業」となった。~
戦後の1969年に分社していた3部門を合併し((製鉄部門である「川崎製鉄」は吸収されず、後に日本鋼管と合併して「JFEスチール」となっている。))、ほぼ現在の体制となる。~
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創業分野である造船部門((2002年に川崎造船として分社したが、2010年10月に再度合併。))は多くの艦船を世に送り出している。~
特に[[潜水艦]]に関しては戦前から多数を手がけており、日本の先駆者的存在である。現在は[[三菱重工業]]神戸造船所とシェアを二分する。((現在は毎年、川崎・三菱の2社で1隻づつ交互に建造し、海自に納入している。))~
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航空機分野で有名な製品には、[[第二次世界大戦]]時代の[[飛燕]]や、戦後に[[自衛隊]]へ納入された[[OH-1]]や[[C-1>C-1(日本)]]、[[C-2>C-2(日本)]]、[[T-4>T-4(日本)]]、独MBB社((現在の[[エアバス・ヘリコプターズ]]社の前身の一つ。))と共同生産した商用ヘリコプター・[[BK117]]などがある。~
また、これ以外に日本や欧米の一部メーカーの[[旅客機]]製作にも(コンポーネントの一部製作という形で)協力している。~
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メーカーホームページ~
川崎重工業:http://www.khi.co.jp/ ~

**主な製品 [#mb5293b2]
***航空機 [#e9f907cd]
|>|>|CENTER:川崎航空機時代|
|[[戦闘機]]|九二式戦闘機(KDA-5)||
|~|キ5|九二式戦闘機の後継。試作のみ。|
|~|九五式戦闘機(キ10)||
|~|キ28|試作のみ。|
|~|キ38|複座戦闘機。試作のみ。|
|~|二式複座戦闘機「屠龍」&br;(キ45改)||
|~|キ60|試作のみ。|
|~|[[三式戦闘機「飛燕」(キ61)>飛燕]]||
|~|キ64|[[液冷式発動機>液冷エンジン]]「ハ201」(([[ハ40]]を延長軸で串型に2つ結合したもの。))を搭載し、二重反転[[プロペラ]]や&br;翼面蒸気冷却方式を採用した高速戦闘機。&br;テスト中にエンジン火災で機体を破損し、そのまま終戦。|
|~|キ88|[[エンジン]]を胴体中央に配置し[[機首]]に大口径[[機関砲]]を装備した&br;[[防空戦闘機>戦闘機]]((この構成はアメリカの[[ベル>ベル・エアクラフト]][[P-96「エアラコブラ」>P-96]]と同じ仕組みである。))。&br;陸軍の製作機種統合整理により開発中止。|
|~|キ96|二式複座戦闘機「屠龍」の性能向上型。不採用。|
|~|五式戦闘機(キ100)|三式戦闘機にハ112-II[[空冷エンジン]]を搭載したもの。|
|~|キ102|[[襲撃機]]/[[戦闘機]]。&br;連合軍のコードネームは"Randy"。&br;戦闘機型はキ102甲、襲撃機型はキ102乙と呼ばれた。|
|~|キ108|キ102ベースの高高度戦闘機。&br;試作のみ。|
|~|キ119|[[戦闘襲撃機>戦闘爆撃機]]。&br;設計原図の段階で終戦。|
|[[爆撃機]]|八七式重爆撃機|丁式2型爆撃機(ファルマン F.60爆撃機)の代替機。&br;設計・試作機製造は[[ドルニエ]]。|
|~|八八式軽爆撃機|八七式軽爆撃機の後継機として八八式偵察機を爆撃機化した機体。|
|~|九三式単軽爆撃機(キ3)||
|~|キ22計画爆撃機||
|~|九八式軽爆撃機(キ32)||
|~|九九式双発軽爆撃機(キ48)||
|~|[[四式重爆撃機]][[「飛龍」>飛龍]]|[[三菱航空機>三菱重工業]]からの受託生産|
|~|キ66|[[急降下爆撃機]]。試作のみ。|
|~|キ81|軽爆撃機。試作のみ。|
|~|キ85|海軍の「[[深山]]」を陸軍仕様に改修したもの。試作のみ|
|~|キ91|試作中止|
|[[偵察機]]|八八式偵察機|社内呼称:KDA-2|
|[[輸送機]]|一式貨物輸送機(キ56)||
|[[研究機>実験機]]|「研三」(キ78)||
|~|キ89||
|[[誘導弾>ミサイル]]|イ号一型乙無線誘導弾|無線誘導式の[[空対地>空対地ミサイル]]/[[空対艦誘導弾>空対艦ミサイル]]。&br;試作のみ。|
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|>|>|CENTER:現在(川崎重工業航空宇宙カンパニー)|
|[[戦闘機]]|[[F-2A/B>F-2]]|三菱重工業と分担生産&br;コンポーネントの一部製作|
|[[練習機]]|[[T-4>T-4(日本)]]||
|~|[[T-33A>T-33]]|[[ロッキード]][[T-33]]の[[ライセンス生産]]|
|~|KAT-1||
|[[輸送機]]|[[C-1>C-1(日本)]]||
|~|[[C-2>C-2(日本)]]||
|[[哨戒機]]|[[P2V-7>P-2]]|ロッキードP-2の[[ライセンス生産]]|
|~|[[P-2J>P-2]]|P2V-7改&br;ライセンスで独自開発|
|~|[[P-3C>P-3]]|ロッキードP-3の[[ライセンス生産]]|
|~|[[P-1]]||
|[[連絡機]]|KAL-1||
|[[実験機]]|[[飛鳥]]|NAL(科学技術庁航空宇宙技術研究所)との共同開発|
|~|KAL-2||
|[[観測ヘリコプター]]|[[OH-6J/D>OH-6]]|[[MDヘリコプターズ]]・MD500の[[ライセンス生産]]|
|~|[[OH-1]]||
|輸送ヘリコプター|[[KV-107>CH-46]]|ボーイング・バートルV-107(([[アメリカ軍]]での制式呼称は[[CH-46]]。))の[[ライセンス生産]]|
|~|[[CH-47J>CH-47]]|ボーイング・バートルCH-47の[[ライセンス生産]]&br;[[増槽]]付きのJA型は国内開発|
|~|[[MCH/CH-101>AW101]]|[[アグスタウェストランド]]AW101の[[ライセンス生産]]|
|商用[[ヘリコプター]]|[[BK117]]|独MBB社との共同開発・生産|
|~|ベル47G|[[ベル47]]のライセンス生産|
|~|KH-4|ライセンスで国内開発&br;正式名:ベル47G-3B|
|[[対戦車ミサイル]]|64式対戦車誘導弾|ATM-1、通称「MAT」|
|~|79式対舟艇対戦車誘導弾|ATM-2、通称「重MAT」|
|~|87式対戦車誘導弾|ATM-3、通称「中MAT」&br;愛称は「タンクバスター」|
|~|[[96式多目的誘導弾]]|ATM-4、略称"MPMS"|
|~|[[01式対戦車誘導弾]]|ATM-5、略称"LMAT"|
|民間機|[[YS-11]]|日本航空機と分担生産|
|[[ボーイング]]製品|[[B767]]|YX開発協力|
|~|[[B777]]|~|
|~|[[B787]]||
|[[エアバス>エアバス(企業)]]製品|[[A321>A320]]|中部胴体スキンパネルの制作を担当|
|[[エンブラエル]]製品|[[ERJ170(E-Jet)>Eジェット]]|開発協力((部品生産のため、ブラジルに現地工場を建設した。))|
|~|[[ERJ175>Eジェット]]|~|
|~|[[ERJ190-100/200>Eジェット]]|~|
|~|[[ERJ195>Eジェット]]|~|

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***船舶 [#l40b6cab]
|>|CENTER:川崎造船所時代に建造|
|[[航空母艦]]|[[翔鶴型>翔鶴]]:瑞鶴&br;大鳳&br;飛鷹型:飛鷹&br;雲龍型:生駒(未成)|
|[[水上機]]母艦|瑞穂&br;[[秋津洲>秋津島]]|
|[[戦艦]]|[[金剛型>金剛]]:榛名&br;[[伊勢型>日向]]:伊勢&br;加賀型(未成):[[加賀]](船体のみ、後に[[航空母艦]]に改装)&br;トンブリ級海防戦艦(タイ王国海軍の主力艦)|
|[[重巡洋艦]]|古鷹型:加古&br;青葉型:衣笠&br;妙高型:足柄&br;高雄型:摩耶&br;最上型:熊野|
|[[軽巡洋艦]]|[[5500トン級]]&br;球磨型:大井&br;長良型:鬼怒&br;川内型:神通|
|防護巡洋艦|平戸|
|[[練習艦]]|館山(川崎築地造船所で建造)|
|[[通報艦]]|淀|
|[[駆逐艦]]|神風型:朝風、春風、時雨、初春、卯月&br;樺型:楠、梅&br;磯風型:時津風&br;樅型:梨、竹、菊、葵、蔦、葦&br;若竹型:若竹、呉竹&br;初春型:有明&br;朝潮型:荒潮、朝雲&br;陽炎型:初風&br;[[松/橘型>松]]:梨|
|[[海防艦]]|丁型海防艦:&br;38号、46号、56号、60号、68号、78号、82号、112号、&br;118号、124号、126号、130号(78号以降は泉州工場)|
|[[水雷艇]]|22号型:35号、36号、61号(3隻とも組立のみ)&br;67号型:74号、75号(2隻とも組立のみ)&br;隼型:千鳥(組立のみ)、鷂、鴻|
|敷設艇|木造水雷敷設艇(1894年、呉海軍工廠より受注)&br;初島型電纜敷設艇((要地防衛のために有線爆破型の[[機雷]]を設置する船。)):初島、釣島|
|給油艦|能登呂(竣工時、1934年に水上機母艦に改装)&br;知床型:知床、襟裳&br;隠戸型:隠戸|
|[[給糧艦]]|間宮、伊良湖|
|[[砕氷艦]]|大泊|
|>|CENTER:[[潜水艦]](括弧付きは未成)|
|第6型&br;(ホランド改型)|第6、第7|
|川崎型|波6|
|呂1型&br;(F1型)|呂1、呂2|
|呂3型&br;(F2型)|呂3、呂4、呂5|
|呂29型&br;(特中型/海中5型)|呂29、呂30、呂31、呂32|
|呂100型&br;(小型)|呂101、呂102、呂104、呂105、呂106、呂108、呂109、呂110、&br;呂111、呂112、呂113、呂114、呂115、呂116、呂117|
|伊1型&br;(巡潜1型)|伊1、伊2、伊3、伊4、伊5|
|巡潜2型|伊6|
|伊7型&br;(巡潜3型)|伊8|
|伊9型&br;(巡潜甲型)|伊10、伊11、伊12|
|伊13型&br;(巡潜甲型改2)|伊13、伊14、(伊15)、(伊1)|
|伊15型&br;(巡潜乙型)|伊21、伊23|
|伊16型&br;(巡潜丙型)|伊22、伊24|
|伊168型&br;(海大6型a)|伊71、伊73|
|伊176型&br;(海大7型)|伊177、伊179、伊183|
|波101型&br;(潜輸小型)|波101、波102、波103、波105、波106、波107、波108、(波110)、&br;波111|
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|>|>|CENTER:分社前に建造|
|CENTER:艦種|CENTER:艦型|CENTER:建造艦|
|駆潜艇&br;(PC)|うみたか型|PC-309「うみたか」|
|~|みずとり型|PC-311「みずとり」|
|護衛艦&br;(DE)|いかづち型|DE-202「いかづち」|
|対潜護衛艦&br;(DDK)|あやなみ型|DD-105「うらなみ」|
|潜水艦&br;(SS)|[[おやしお型(初代)>おやしお]]|SS-511「おやしお」|
|~|[[はやしお型>はやしお]]|SS-522「わかしお」|
|~|なつしお型|SS-524「ふゆしお」|
|~|あさしお型|SS-562「あさしお」&br;SS-564「みちしお」|
|~|うずしお型|SS-566「うずしお」&br;SS-568「いそしお」&br;SS-570「くろしお」&br;SS-572「やえしお」|
|~|ゆうしお型|SS-574「もちしお」&br;SS-576「おきしお」&br;SS-578「はましお」&br;SS-580「たけしお」&br;SS-582「さちしお」|
|~|[[はるしお型>はるしお]]|SS-584「なつしお」&br;SS-586「あらしお」&br;SS-588「ふゆしお」|
|~|[[おやしお型(2代)>おやしお]]|SS-590「おやしお」&br;SS-592「うずしお」|
|深海救難艇||潜水艦救難母艦「ちよだ」搭載艇|
|~||潜水艦救難艦「ちはや」搭載艇|
|>|>|CENTER:分社後に建造|
|潜水艦&br;(SS)|[[おやしお型(2代)>おやしお]]|SS-594「いそしお」&br;SS-596「くろしお」&br;SS-598「やえしお」&br;SS-600「もちしお」|
|>|>|CENTER:吸収合併後に建造|
|潜水艦&br;(SS)|[[そうりゅう型>そうりゅう]]|SS-502「うんりゅう」&br;SS-504「けんりゅう」&br;SS-506「こくりゅう」&br;SS-508「せきりゅう」&br;SS-510「しょうりゅう」|
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