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*&ruby(せきがいせんゆうどう){【赤外線誘導】}; [#cfe60215]
Infrared(Image)-guided.~
[[ミサイル]]の誘導方式の一つで、熱せられた物体が発する[[赤外線]]を探知することにより誘導を行う方式。~
[[エンジン]]や太陽光線によって熱せられた機体などが発する、明らかに常温域を超えた赤外線を感知し、それに向かうように舵を切る。~
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初期のものは目標を識別することができなかったため、太陽に向かっていったり、エンジンが見える後方からしか発射できないなど、制約がきわめて大きかった((低空の目標に向けて発射した際に走行中の機関車に命中した例もある。))。~
その為、[[フレア]]などの欺瞞策で容易に回避できたが、最近では[[赤外線]]の大きさ・強さだけでなく形を認識して赤外線映像として捉えることにより、形状を模擬できないフレア欺瞞に対して強くなった((その一方で、防御側もフレアを機体に似せた形に放出する対抗策が採られている。))。~
[[ミサイル]]の[[終端誘導]]方式のひとつ。~
[[エンジン]]などの熱源が発する[[赤外線]]を検知して目標位置を推定する。~
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[[赤外線]]を見るための[[シーカー]]は熱に対してデリケートなため、液体窒素などで冷やして使用することがある。また、長時間水につけるなどしてはならない。~
夜間でも使うことが出来るが、赤外線は水分に吸収されるため雲や悪天候には弱く、[[レーダー]]ほどの遠距離探知は出来ない。~
自然熱源の少ない夜間戦闘で特に有効だが、雲や雨など水によって阻害される。~
また、有効識別距離は総じて[[レーダー]]よりも短い。~
原理的に構造が単純なため、[[有効射程]]の短い小型の[[地対空ミサイル]]・[[空対空ミサイル]]に向く。~
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[[レーダー誘導]]に比べて、構造が単純でコストが安いため、主に短射程の[[地対空ミサイル]]・[[空対空ミサイル]]における[[終末誘導]]などで広く用いられる。~
初期のものは熱源の種類を識別できなかったため、太陽など別の熱源との誤認が多発した。~
また、熱自体の検知精度も低く、[[ジェットエンジン]]の排気を直接見ないと識別できない程度だった。~
このため、[[フレア]]などの欺瞞措置によってミサイルを回避するのも容易だった。~
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近年では[[赤外線]]カメラを通したデジタル映像として目標を捉えるようになったため、こうした誤認は少なくなっている。~
意図的な欺瞞工作に対してはまだ完全ではないが、偶発的な誤認による[[誤射]]は近年ほとんどない。~
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関連:[[赤外線捜索追尾装置>IRST]] [[AIM-9]]  [[AA-8]]  [[AA-11]]


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