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*&ruby(せいあんていせい){【静安定性】}; [#l516f143]
static stability.~
風や操縦時における、揺れや姿勢の変化を打ち消し元の姿勢に戻ろうとする性質。
~
機械運動の分析に用いるパラメータのひとつ。~
風・揺れ・姿勢の変化などを打ち消し、本来の姿勢に戻ろうとする性質。~

ほぼ全ての[[飛行機]]は「正の静安定性」を持ち、突風による急激な姿勢の変化や、[[失速]]や[[スピン]]に陥っても、操縦装置を触れずとも自動的に揺れは収まり、[[飛行機]]は直進方向に安定する。
>例えば、自転車は静止中よりも走行中の方が転倒しにくい。~
これは車輪の[[トルク]]が他のベクトルを打ち消して静安定性を発揮している事による。

しかし近年、急激な姿勢の変化を必要とする[[戦闘機]]に於いて、逆に姿勢の変化を増大させてしまう「負の静安定性」を持つように設計されたものが多く登場している。~
低ければ低いほど頻繁な操作・調整が必要になり、操作を難しくする。~
一方、十分に高ければ突風・[[失速]]・[[スピン]]などに際してもすぐに挙動が安定する。~
古典的な設計哲学では、高い静安定性の確保は必須条件であった。~
~
反面、静安定性が高いほど方向転換に際して大きな[[抗力]]が生じ、[[運動性]]が低下する。~
このため、近年の[[戦闘機]]では意図的に[[静安定緩和]]を行い挙動を不安定にしている事もある。~

>例えば、[[ユーロファイター・タイフーン]]は前進し続ける事が構造的に不可能である。~
そのため、[[アビオニクス]]が毎秒30回以上の方向転換を行い、無理やり軌道を調整して飛んでいる。

関連:[[静安定緩和]] [[フライバイワイヤー]] [[動安定性]]


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