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*&ruby(すいじょうき){【水上機】}; [#t577a1a9]
Water plane / Seaplane~
広義には、海や湖などの水上で離着水が可能な[[航空機]]の総称((この場合は[[飛行艇]]を含む。))。~
Water plane / Seaplane

海や湖などの水上で離着水が可能な[[航空機]]。~
文脈上、[[飛行艇]]を含む場合と含まない場合がある。~

>以降の記述は狭義の水上機のみを扱い、[[飛行艇]]を含まないものとする。

狭義の水上機は、[[ランディングギア]]のかわりに[[フロート]]を装備した[[飛行機]]を指す。~
[[陸上機]]に最低限の改造を施すだけで改装できるため経済性に優れるが、運用においては欠陥が多い。~
~
一般には[[ランディングギア]]のかわりに[[フロート]]を装備した[[飛行機]]を指す。~
[[陸上機]]に最低限の改造を施すことで離着水能力を付与することのできるメリットがある。~
反面[[ランディングギア]]に比べ重量が大きく、また機内へ引き込むことは出来なくなるので[[抗力]]も増加し、飛行性能は大幅に低下する。~
また[[フロート]]の浮力には限界があるので、あまり大きな機体は着水時に支えることが出来ない。~
大型の機体を離着水させるには[[飛行艇]]が必要になる。~
[[飛行艇]]との差異は水密構造を持たない点にあり、胴体が直接水に浸かると[[浸水]]する危険性がある。~
この理由から荒天や波浪に弱く、実質的に離着水できない状況も多い。~
[[滑走路]]や[[飛行甲板]]への発着もできなくなるため、停泊時にはクレーンで釣り上げる必要がある。~
さらに、重く巨大な[[フロート]]が常に露出しているため[[抗力]]が増加し、飛行性能も大幅に低下する。~
~
[[ヘリコプター]]のない時代には、[[全通甲板>飛行甲板]]を持てない[[艦艇]]の[[艦載機]]として多用された。~
ただし水上機は波の少ない穏やかな水面でないと着水できないため、沖に着水するには母艦が旋回して波を打ち消す手間があった。~
そして着水した水上機を収容するには母艦を停泊させる必要があるうえ、クレーンで釣り上げるのに時間がかかるため、実戦での運用には大きな制約があった。((ドイツで水上機を航行中に収容できるハイン・マットと呼ばれる装備が開発され、日本やスウェーデンで少数が採用されたものの、これも制約が大きく普及するには至らなかった。))~
また、[[フロート]]の浮力には構造上の限界があり、深刻な重量制限を伴う。~
大型旅客機などは水上機への改装が不可能で、大型機を離着水させるには最初から[[飛行艇]]として設計する必要がある。~
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現在は、[[飛行場]]を建設できない離島への連絡機などとして用いられる程度である。~
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[[第二次世界大戦]]頃までは、[[全通甲板>飛行甲板]]を持てない[[艦艇]]の[[艦載機]]として多用された。~
しかし上述の欠陥から母艦の運用に重大な制約を課す事になった。

>着水する[[艦載機]]を波浪から守るために母艦が旋回して波を打ち消す必要があった。~
また、着艦の度に毎回クレーンで釣り上げるため、大きな手間がかかった。

やがて[[ヘリコプター]]が実用化されると共に軍事的価値を喪失。~
現代では離島との連絡用などに少数が用いられている程度である。~

>離島の地形は険峻である事が多い。~
無人島はもちろん、住民のいる島でもヘリパッドが造成されていない事例が少なくない。

関連:[[水上機母艦]] [[水上戦闘機]] [[げたばき]] [[航空戦艦]] [[航空巡洋艦]]


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